黒松内町３１年度教育行政執行方針　ＣＳ完全実施へ準備委　適応指導教室を設置

（市町村 2019-03-28付）

黒松内町教委・内山哲男教育長

　【倶知安発】黒松内町教委の内山哲男教育長は三十一年度教育行政執行方針において、コミュニティ・スクールの三十二年度全校完全実施に向け、黒松内小学校、白井川小学校、白井川中学校で準備委員会を立ち上げる方針を示したほか、町民センター内に不登校や転校間もない児童生徒対象の適応指導教室となる仮称・教育支援センターを設置することを明らかにした。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

▼確かな学力と生きる力の育成

　児童生徒個々の実態に合わせた基礎学力の定着と学習意欲の向上を図る学習支援員・特別支援教育補助員の配置、学びのコーディネーターを配置した町営塾の運営などを行う。

　不登校や転校間もない児童生徒を対象にした適応指導教室「仮称・教育支援センター」を町民センター内に設置する。

　新学習指導要領に基づき、小学校外国語教育を段階的に先行実施していることから、外国語指導講師一人と国際交流協力員が連携しながら取組を進める。

　教育の情報化については、小学校でのプログラミング教育の円滑な導入に向けてＩＣＴ環境整備を行う。

　生徒指導については「いじめを絶対にゆるさない」学校づくりのため、町子ども会議を開催する。子どもたちがネットトラブルの被害者や加害者にならないよう、子ども会議で子どもたちがかかわり、つくり上げた黒松内町情報モラル八ヵ条をもとに、ネットトラブル防止に向け、情報モラル教育を進める。

▼地域とともにある教育の推進

　コミュニティ・スクールは、三十二年度の全校完全実施に向け、黒松内小、白井川小、白井川中において準備委員会を立ち上げる。併せて、社会教育では地域と一体となり子どもたちを育む地域学校協働本部を設置する。

　町には本物で学ぶことができる教育素材の資源が多くある。学校における系統的で継続的な学習を展開するために必要な情報を提供し、小中連携した教育を推進しながら、自ら育った黒松内の良さを実感できる児童生徒を育成する。

▼生涯学習の推進

　姉妹市町の愛媛県西予市を訪れて異なる自然環境、生活習慣、文化、歴史などに触れることによって、広い視野と豊かな感性を身に付けることを目的とした中学二年生対象の黒松内町少年交流派遣推進事業を行う。

　ブナセンター等の学習施設や里地里山、朱太川などの自然資源を活用し、環境教育の各種事業を展開する。

▼文化の振興・読書活動の推進

　郷土の近代生活史や文化、失われつつある生活民具などに目を向け、再評価や伝承につながる学習機会を設ける。

　読書活動の中心的施設であり、生涯学習の拠点施設でもあるふれあいの森情報館マナヴェールでは、運営を支える友の会との協働事業を展開する。

　ブナセンターでは、森の恵みを活用し、健康づくりにつなげるため、過去に学んできた事柄を踏まえながら、森林療法プロジェクトチームを組織し、関係機関等その具体的な取組につなげる。

(市町村 2019-03-28付)