札幌市のスポーツ推進計画改定版案 指導可能種目の拡大検討 中学校への体育指導ボランティア(市町村 2019-03-28付)
札幌市は、札幌市スポーツ推進計画改定版案をまとめた。レベルアップ事業に、地域スポーツ指導者の中学校への派遣などを盛り込み、ボランティアが指導可能な種目を増やすことなどを検討するとした。新規事業として、障がい者スポーツ指導者養成講座の開催などを明記した。
市は、平成十四年度に札幌市スポーツ振興計画(=振興計画)を策定。二十五年度に、振興計画を引き継いだ市スポーツ推進計画(=推進計画)を策定した。
計画期間は十年間としていたが、国が二十八年度に第二期スポーツ基本計画を策定したこと、市が冬季五輪招致を表明したことなど、スポーツを取り巻く環境が変化したことから、二十九年度から推進計画の見直しに着手した。
改定版案では、国の計画などを踏まえ、基本理念を「スポーツの力でさっぽろの“未来”をつくる スポーツ元気都市さっぽろ」とした。
目標を、スポーツの力で①“市民”がかがやく②“さっぽろ”をかえる③“世界”へつながる―とし、三つの目標に対応した七つの方針も設定。各施策について記している。
教育や子どもに関する施策をみると、目標①では、レベルアップ事業として、中学校のスキー学習などに地域のボランティア指導者を派遣する事業を挙げている。
近年、クロスカントリースキーやスケート学習への要望などが挙がっていることから、ボランティア指導者が指導可能な種目を増やすことなどを検討している。
また、ウインタースポーツの裾野拡大に向けて、小学生がウインタースポーツを体験する「ウインタースポーツ塾」について、受け入れ人数の拡大や開催回数の増加などを想定している。
①の新規事業には、札幌圏の大学のスポーツ資源を活用し、子どもたちのスポーツ振興の促進を図ることを明記している。
目標②の新規事業には、競技人口の裾野拡大、競技力向上を図るため、障がい者スポーツクラブ開設の検討やスポーツ指導者養成講座など、障がい者スポーツ普及促進を施策に盛り込んだ。
スポーツクラブ開設に当たっては、障がい者スポーツ専用の学校開放を実施している市立札幌みなみの杜高等支援学校を拠点とする。
目標③のレベルアップ事業には、札幌オリンピックミュージアムを活用した学校教育の推進を盛り込んだ。今後、ミュージアムを活用した学習を実施する校数を増やすことを目指している。
このほか、新たな評価指標として、スポーツ実施率に「障がい者・二十歳以上・週一回以上」の項目などを設けた。
現在、四月十六日まで改定版案のパブリックコメントを募集している。六月ころに改定版を策定・公表する予定。
(市町村 2019-03-28付)
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