道研所内アカデミー「国際人を目指して」 時間軸で課題解決を グローバルな人材育成へ(道・道教委 2019-04-04付)
北村所長や多田氏、ゼミ履修生などと意見を交換した
道立教育研究所は3月25日、所内アカデミー「真なる国際人を目指して」研修会を開いた。所員や道教委職員、高校教諭など56人が参加。㈱双日総合研究所相談役の多田幸雄氏らによる講義や対談を通じ、グローバルな人材の育成に必要な視点について理解を深めた。
研修会は、2018年度から開始した「Outside Lecture研修会」の一環。広い視野をもち、異文化を理解し尊重する態度や、異なる文化をもつ人々とともに生きる力、国際社会において自分の考えや意思を表現できる基礎的な力を育成するため、これからの学校教育に期待されていることを研修することで、所員の資質・能力の向上を図るもの。
多田氏のほか、北海道大学新渡戸カレッジフェローゼミのシュルーター智子特任助教、ゼミ履修生4人が来所した。
新渡戸カレッジとは、北大生から毎年200人ずつ選抜してグローバルな人材を養成する学部横断的な特別教育プログラム。1年次必修のフェローゼミでは、国内外の様々な分野で活躍している同窓生を中心とする人材(=フェロー)の協力を得て、それぞれの専門分野をテーマに少人数演習を展開。世界が抱えている諸問題について現地を視察して学び、グループワークを通して持続可能な社会の在り方などを考えながら、リーダーシップやチームワーク力を身に付けていくことを目的としている。
はじめに、北村善春所長があいさつ。かつて自身が学校教育局長を務めた際、フェローゼミに高校生を参加させたことや、自らゼミに参加した経験などを紹介した。
多田氏とシュルーター特任助教によるゼミの紹介のあと、ゼミ履修生が2017、2018年度に「JETプログラムを活用した地域振興と国際化」の共通テーマのもと発表したプレゼンを実演。
多田ゼミを通して、「目標達成のためのスケジュールを立てられるようになった」「これまで避けてきた苦手なことにも挑戦する意欲が増した」などと話し、自らが実感している成長について振り返った。
つぎに、多田氏が「真なる国際人を育てるための思考~2045年のSDGsを目指して」と題して講義。今を生きる子どもたちの視点に立って国際的な諸問題を解決するため、AIが社会を変えると想定されている2045年まで見据えることが必要であるとし、時間軸で課題解決を考えることの重要性を説いた。
講義のあと、多田氏らと北村所長が参加者を交えて対談。学生によるプレゼンや多田氏の講義から考えたこと、北村所長がもつ課題意識を題材に、果たすべき道研の役割などについて意見を交わした。
(道・道教委 2019-04-04付)
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