学力向上へロードマップ―空知局　　オール空知で取組を　年間見通し示す

（道・道教委 2019-04-23付）

　【岩見沢発】空知教育局は、「空知管内学力向上ロードマップ」を作成した。３１年度管内教育推進の重点と併せて、「オール空知で実現したい取組」として掲げた学校全体での授業改善、全国学力・学習状況調査やＣＲＴ・ＮＲＴ検査の結果を活用した取組などに関する１年間の見通しを示したもの。各学校における検証の視点に基づいた取組の輪を広げ、管内全体の学力向上につなげたい考えだ。

　空知局は本年度、学力向上に向けてオール空知で実現したい取組を策定。３１年度管内教育推進の重点に示した項目「社会で活きる力の育成」のうち、確かな学力の育成と連動した内容となっている。

　①学校全体での授業改善②全国学力・学習状況調査やＣＲＴ・ＮＲＴ検査の結果を活用した取組③保護者や校種間と連携した家庭学習習慣を定着させる取組―について、具体的な内容と取組の例を提示。

　特に、①では学校生活の節目を大切にし、継続した取組を行うことを求めている。

　また、すべての地域で期間を設定した取組を進め、空知全体で共有するために、１年間における各取組のイメージを表したロードマップを作成。「マネジメントの強化」「授業改善の促進」「確かな学力の定着」「家庭学習習慣の確立」の４項目ごとに、学校や教育局などの動きの目安を示した。

　授業改善の促進については、通年で「見通す」「振り返る」学習活動の確実な実施を要請。学期の節目や学校行事の期間における学習規律強化週間は、「定着を図る」「確認・立て直しを図る」といった目標を設定し、検証するとしている。

　確かな学力の定着では、全国学力・学習状況調査などの結果を活用した取組について紹介。①自校採点による分析②Ｓ―Ｐ表による分析および中学校区における分析③Ｓ―Ｐ表分析による集団・個別指導④進級・進学を踏まえた学力の確実な定着―を進めるよう示している。

　家庭学習習慣の確立では、家庭学習習慣を定着させる取組をすべての中学校区（地域）で実施することを明記。具体的には、中学校の定期考査期に合わせた小・中学校連携による家庭学習強化週間のほか、家庭や地域と連携した読書週間を挙げている。

　空知局では、こうした取組の好事例に関する情報提供などを通して各学校の取組を支援していく方針。竹林亨局長は「すべての学校、すべての先生がこの取組を経験することによって、空知の子どもたちのための教育活動が大きく発展していけば」と期待を寄せている。

(道・道教委 2019-04-23付)