高校配置計画検討協議会石狩学区―道教委 4年度8~9学級調整 中卒者数531人増の見通し 
(道・道教委 2019-05-21付)

高校配置計画検討協議会石狩学区
今後の学級数の増減などについて協議した

 道教委は4月下旬、札幌市内のかでる2・7で公立高校配置計画地域別検討協議会石狩学区を開いた。管内各市町村の教育長や小・中・高校の校長、PTA関係者など約80人が出席。石狩学区の現状として、令和4年度は、中卒者数が3年度と比べ学区全体で531人の増加が見込まれることから「8~9学級の調整が必要」とした。

 あいさつに立った石狩教育局の岩渕隆局長は、配置計画の策定に当たって「学区内の実情や課題について、管内市町村の関係者をはじめ学校関係者や保護者などと協議や意見交換を行うこととしている」と説明。その上で、「特色ある高校づくりや高校配置については昨年3月に策定した指針などを踏まえながら進める」とした。

 続いて、道教委高校教育課の担当者が、平成30年3月に策定した「これからの高校づくりに関する指針」の基本的な考え方や、社会の変化や時代に要請に応える高校づくりなどについて説明。配置の基本的な考え方の一つとして、全日制課程の地域連携特例校や農業・水産・看護または福祉に関する学科を置く高校の取扱いを取り上げた。

 続いて、管内における中卒者数やの生徒の進路動向、学区の現状や課題などから、今後の配置計画を説明。本年度、札幌南陵高、札幌東豊高、野幌高、千歳北陽高でそれぞれ1学級減となったことを報告した。また、令和2年度の計画では札幌月寒高、札幌北陵高、札幌手稲高、札幌丘珠高、札幌西陵高、札幌白石高、札幌あすかぜ高、千歳高、北広島西高、恵庭南高でそれぞれ1学級減、市立札幌清田高で2学級減を提示。

 3年度の計画では札幌東陵高、札幌英藍高、江別高、北広島高で1学級減、市立札幌藻岩高で2学級減、札幌真栄高で1学級増となる見通しを示した。

 4年度は、中卒者数が3年度と比べ学区全体で531人の増加が見込まれることから「8~9学級の調整が必要」とした。

 また、5~8年度までの見通しとして、学区全体で4人の中卒者数の増が見込まれる現状を示し「4年間で0~1学級の調整が必要」とした。

 このほか、定時制課程については「5月1日現在の第1学年の在籍者数が10人未満となり、その後も生徒数の増が見込まれない場合は、再編整備を進める」こととしているが、「定時制課程の在り方については、国において検討が進められている。こうした国の動向も踏まえることが必要」と説明した。

 説明終了後の協議では、本年度学級減になった高校における来年度の募集学級数についての質問が挙がった。これに対し、道教委は「これまでの進路動向や来年度の中卒者数の状況などを踏まえながら慎重に検討し、9月の計画決定の段階で示したい」と回答した。

 このほか、今後人口が増加する可能性が見込まれる市や、新たに私立高校が移転してくる市などから慎重な配置検討を求める要望や、私立高校に配慮した形での2次募集、定時制など多様な生徒に対応した学びの場の維持を求める声が上がった。

(道・道教委 2019-05-21付)

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