ネットパトロール指導者研修会―道教委　講師に必要な技能習得　１４管内から４２人参加

（道・道教委 2019-06-07付）

道内ネットパトロールの状況などを確認した

　道教委は５日、札幌東商業高校でネットパトロール講習会等指導者養成研修会を開いた。道内ネットパトロールの状況などを確認したほか、ネットパトロールの技術についての演習、各管内で行う講習会・学習会の実施に向け協議。今後講師として必要となる知識・技能の習得に向けて研鑚を積んだ。

　学校におけるネットパトロールの環境が充実するよう、ネットパトロール講習会や保護者向け学習会における講師を養成し、ネットトラブル未然防止や早期発見・早期対応のできる環境を醸成することが目的。全管内の中学校・高校の教諭や教育局指導主事ら４２人が参加した。

　冒頭、生徒指導・学校安全課の小林友則主幹があいさつ。前年度のネットパトロールで検出された不適切な書き込みが、平成２９年度と比べて大幅に減少していることを紹介した上で「減少しているからパトロールの必要がないのではなく、パトロールによって早期発見・早期対応ができる体制が整っているからこそ、未然防止につなげることができる」と強調。「各管内における講習会や保護者向け学習会の講師となることを念頭に置いて研修に臨んでほしい」と述べた。

　研修会に移り、生徒指導・学校安全課の松浦賢一主査が本道におけるネットパトロールの状況について説明。

　前年度のネットパトロールで検出された不適切な書き込みについて、校種別では中学校が１０・２％、高校が８９・５％を占めていることや、不適切な書き込みの内容の９６・６％が個人情報の公開にかかわるものであったことなどを示した。

　また、個人情報の公開の判断のポイントとして「学校名が書かれているか」「現在もその学校に通っているか」の２点を挙げ、ネットパトロールではプロフィールの内容や最新投稿、更新日などから確認していくことを紹介した。

　続いて、道教委がネットパトロールを委託しているピットクルー㈱モニタリングサービスグループの広田周平氏が、ネットパトロール講習会および子どもたちをネットトラブルから守るための保護者向け学習会における説明内容について解説した。

　午後からは２グループに分かれ、広田氏によるネットパトロールの技術についての演習を行ったほか、情報処理推進機構技術本部セキュリティセンターの奥田美幸氏による子どもたちを取り巻くネット環境の現状についての講義や、管内別講習会・学習会について協議した。

(道・道教委 2019-06-07付)