江別市の教育行政執行方針　生涯スポーツを推進　小中一貫教育導入へ準備

（市町村 2019-06-07付）

江別市教委・月田健二教育長

　江別市教委の月田健二教育長は、６日開会の第２回市議会定例会で本年度教育行政執行方針を説明した。学校教育では、小・中学校の円滑な接続を図るとともに、義務教育９年間を見通した系統的な教育活動による学力向上に資するよう、小中一貫教育の導入のための準備を進める。また、ラグビーワールドカップ２０１９日本大会における公認チームキャンプ地として、オーストラリア代表チームとの交流事業を実施するなど生涯スポーツの推進に取り組む。さらに、野幌駅南口にオープン予定の市民交流施設において、予約した図書等の貸出しや返却を実施するなど、情報図書館利用者の利便性向上を図る。

　執行方針の概要はつぎのとおり。

【学校教育】

▼確かな学力を育成する教育の推進

　これからの知識基盤社会の時代を子どもたちが主体的、創造的に生きていくため、基礎的な学力とともに、応用力や発展的な学力を身に付けることが必要である。

▼地域とともにある学校づくりの推進

　次代を担う子どもたちへの教育が一層効果的に行われるよう、学校・家庭および地域社会がそれぞれの機能を十分発揮し、その責任を果たすとともに、これまで以上に連携を強化することが求められている。

　これらのことから、児童生徒一人ひとりの確かな学力の定着に向け、引き続き小中学校学習サポート事業の取組のほか、学校のＩＣＴ環境整備や外国語教育を推進する。

　また、小・中学校の円滑な接続を図るとともに、義務教育９年間を見通した系統的な教育活動による学力向上に資するよう、小中一貫教育の導入のための準備を進める。

　保護者・地域から信頼される学校づくりの推進では、教職員が心身の健康を維持しながら教育活動に意欲的に取り組むことで、教育の質の向上と、子どもたちが心身ともに健やかに成長できる環境づくりを行う必要がある。

　そのため、教員の長時間勤務の解消に向けて、学校閉庁日や部活動休養日の設定などを行い、教員が児童生徒と向き合う時間の確保や負担の軽減に取り組む。

【社会教育・スポーツ】

▼学びを支える生涯学習の推進

　協働の視点から、市民が様々な活動を通じて、主体的に学ぶ楽しさや達成感を味わい、習得した成果を地域へ還元できることを目指し、学習機会を幅広く提供する。

　また、市民の生涯学習活動を支援するため、情報図書館では、図書・雑誌・視聴覚資料などを充実するほか、野幌駅南口にオープン予定の市民交流施設において、予約した図書等の貸出しや返却を実施するなど、利用者の利便性の向上を図る。

▼生涯スポーツの推進

　スポーツは、特に青少年にとって、体力の向上とともに、他者を尊重し、他者と協同する精神、公正さと規律を尊ぶ態度を培うなど、人格の形成に良い影響を与える。

　障がいのある方を含めた幼児から高齢者までの、あらゆる世代のスポーツ活動を推進するため、スポーツを「する」ことに加え、「みる」「ささえる」機会の充実を図る必要がある。

　ラグビーワールドカップ２０１９日本大会における公認チームキャンプ地として、オーストラリア代表チームとの交流事業の実施や、合宿誘致などの取組を通じて、選手などとの交流によって、市民スポーツ活動の活性化を図る。

　また、来年２月に本市で開催されるスペシャルオリンピックス日本冬季ナショナルゲームや、障がい者スポーツ体験イベントの開催を支援するなど、障がい者スポーツの普及促進に向けた取組を進める。

▼スポーツ環境の整備・充実

　安全で快適なスポーツ施設などは、充実した活動のために不可欠なものであることに加え、災害時の避難所ともなることから、安全で快適に利用できる環境をつくっていくことが必要である。

　市民が利用しやすいよう、施設を適切に管理運営するとともに、スポーツ施設の計画的な改修整備を進めていくこととし、本年度は、市民体育館アリーナの床張替え工事と照明のＬＥＤ化を実施する。

(市町村 2019-06-07付)