足寄町の教育行政執行方針 足寄小に臨時教諭配置 高校2間口維持へ支援(市町村 2019-06-11付)
足寄町教委・藤代和昭教育長
【帯広発】足寄町教委の藤代和昭教育長は、4日開会の第2回定例町議会で令和元年度教育行政執行方針を説明した。町費による特別支援教育支援員や足寄小学校へ臨時教諭を配置することで少人数指導や習熟度別学習などを継続するほか、前年度開館した図書館と学校図書館の連携を図る。また、足寄高校の2間口維持に向けて、支援を継続する。
執行方針の概要はつぎのとおり。
【学校教育の推進】
▼確かな学力を育む
町費による特別支援教育支援員および足寄小学校への臨時教諭の配置による少人数指導や習熟度別学習、長期休業中の学習機会の提供、家庭への啓発活動などに取り組んでいく。
▼豊かな心を育む
道徳教育を重視し、「特別の教科 道徳」を通して命の大切さや思いやりの心のかん養、教育相談の充実、読書活動の推進、情報モラル教育の徹底などに取り組んでいく。特に、読書については、想像力や共感性などの豊かな感性を育む学校図書の充実に向け、引き続き図書の計画的な整備や町図書館との連携による定期的な巡回配本活動などに取り組む。
また、いじめは、「誰にでも起こり得る」「犯罪である」「命や人権にかかわる問題である」との共通理解に立ち、町いじめ防止基本方針に基づき、未然防止や早期発見と迅速対応、学校・保護者・関係機関との速やかな連携に努めるとともに、重大事案については総合教育会議で協議・調整していく。
▼健やかな体を育む
全国体力・運動能力、運動習慣等調査や新体力テストの実施を踏まえ、教科体育の充実や体力づくり運動の日常実践化に努め、体力向上や運動の習慣化を推進していく。
▼今日的な教育課題
国際理解教育では、新たに国際交流員を一人増員し、小学校新学習指導要領に対応する英語学習や外国語活動および中学校の英語教科などの支援を図り、小・中学生の英語力の向上や異文化理解など国際理解教育を推進する。
防災・交通安全教育では、いつでも、どこでも起こり得ることを想定し、各教科の関連学習内容や実施訓練を通して災害への適切な迅速対応に努めていく。
ICT教育では、児童生徒のプログラミング教育の必修化に伴う機器などを計画的に整備して効果的活用を図り、児童生徒が主体的に学ぶための情報活用や課題解決などの能力育成に努めていく。
環境教育では、足寄中学校の太陽光発電装置を活用した環境保全や、エネルギー教育を理科授業などの教育活動に組み入れる。
特別支援教育では、社会的自立を目指した個別指導計画や教育支援計画に基づく個の障がいニーズに応じた教育活動の展開、学習支援員の継続配置、あしょろ子どもセンターとの連携なに努める。
複式教育では、少人数の良さを生かしたきめ細かな指導計画による個に応じた指導や学習効果を高める集合学習と町内的な交流学習を支援し、地域環境の特性を生かした複式教育の充実に努める。
学校給食については、子育てや人口減少の対策として引き続き小・中・高の児童生徒に無償提供する。
▼足寄高校の存続・2間口確保について
足寄高校振興会など関係団体と協議・連携し、通学費や海外研修派遣、町学習塾、多目的交流施設などに引き続き支援を継続する。
【生涯学習の推進】
青少年教育については、地域の教育機関であるネイパル足寄や九州大学北海道演習林と連携を図る。
国際交流については、姉妹都市のウェタスキウィン市から招へいしている国際交流員を2人体制に増員して活動の充実を図り、保育園児への英語遊び活動「ペピーキッズ」や一般町民を対象とした英会話教室などを実施する。
昨年オープンした図書館については、図書の計画的購入や魅力ある事業および情報発信などを図り、町民が気軽に利用できる機能や利便性などの向上とともに、読書普及活動を推進する。
(市町村 2019-06-11付)
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