市立小・中等の緊急避難場所―札幌市 LED投光機など新設 年度中には全ての個所に(市町村 2019-06-10付)
札幌市危機管理対策部は、本年度中に市立小・中学校などの指定緊急避難場所にLED投光器や移動式灯油ストーブなどの備蓄物資を新設・増強する方針だ。札幌市避難所基本計画に基づいて、避難場所の環境整備を行う。第2回定例市議会で補正予算案可決後、設置に向けて取組を進める。
札幌市では、市立小・中学校295校、各区の体育館10ヵ所、倉庫18ヵ所のほか、市立札幌開成中等教育学校や札幌白陵高校、道科学大学などの施設5ヵ所が指定緊急避難場所としている。
今回、第2回定例市議会に提出した補正予算案には、札幌市避難場所基本計画に基づいて指定緊急避難場所に備蓄物資の新設・増強を行う避難場所環境整備費として1億3900万円を計上した。
新設する備蓄物資はLED投光器で、各避難所に3台設置する。
このほか、冬期間の地震への対策として移動式灯油ストーブや段ボールベッド、毛布の設置を増強する。
移動式灯油ストーブは、各避難所に現在2台設置されているところを6台とする。
段ボールベッドは、妊産婦・要介護度の高い高齢者等のため各避難所に5基ずつ整備する方針。また、市内の菊水・豊水に設置されている拠点倉庫に50基配置する。
毛布は、札幌駅前地下歩行空間や市民交流プラザなどの一時滞在施設の収容可能人数5000人分を増強する。
備蓄物資更新として、札幌市避難場所基本計画の想定最大避難者11万人分の寝袋を平成26年から計画的に更新している。
通常の寝袋より綿が多く、接地面にクッション材を内蔵した高規格寝袋を配備。今回の更新で11万人分すべてを高規格寝袋とする。
補正予算案の可決後、備蓄物資の発注や配送などの手配を進め、本年度中には全避難場所に備蓄物資を設置する方針だ。
(市町村 2019-06-10付)
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