道教委が日本英検協会と協力　英検ＩＢＡを無償実施　中学生対象、１０月に全市町村で

（道・道教委 2019-06-20付）

　道教委は本年度から３年間、全道の中学生を対象に英検ＩＢＡを無償実施する方針を明らかにした。本道中学生の英語力向上に向け、日本英語検定協会の協力のもと実施。７月までに各市町村教委に目的や実施方法を説明し、１０月に全市町村で実施できるよう準備を進める考え。土井寿彦学校教育監が、１９日の道議会文教委員会で檜垣尚子委員（自民党・道民会議）の質問に答えた。

　文部科学省の調査では、道内の中学校３年生の英検３級相当以上の取得、または３級相当以上の英語力を有すると思われる生徒の割合は３０・０％。英検などの外部試験を受験したことのある生徒の割合は２６・０％で、いずれも全国平均を下回っている。

　道教委は、中学生の英語力向上のため、生徒の英語力を客観的に把握する機会を拡充することが重要とし、日本英語検定協会の協力のもと、無償で英検ＩＢＡを実施する。英検IBAによって、生徒に対しては英語力の状況や今後の英語学習のアドバイス、学校や市町村教委に対しては学校・学年ごとの結果や分野別正答率のデータ、分析結果が提供される。

　道教委は、生徒の学習意欲と英語力の向上、学校の授業改善や指導力の向上などを期待。市町村教委や道教委においては、生徒の英語力の状況把握、英語教育の改善・充実に役立てるなどの効果を考えている。

　土井学校教育監は、７月までに各市町村教委に目的や実施方法を説明し、１０月にすべての市町村で実施できるよう働きかける意向を表明。高校卒業段階において、英語で日常的なコミュニケーションを行う力を最低限身に付けることができるよう、小学校から高校まで系統的な指導の充実に努めていくと答弁した。

※キーワード「英検ＩＢＡ」

　生徒の英語力を把握したいという自治体のニーズに基づき、日本英語検定協会が開発した試験。

　英語の４技能のうち「読む」「聞く」の２技能を測定するもので、試験時間が４５分であることから、英語の授業で実施することができる。

(道・道教委 2019-06-20付)