全道代表高校長研究協議会 道教委所管事項・下 医療的ケア児へ適切に対応 体罰によらない部活動指導を
(道・道教委 2019-06-20付)

◆特別支援教育課

【研修受講】

▼特別支援教育充実セミナー(各教育局において開催)

▽期日=各教育局が設定(9月から10月までの間で開催、1日日程)

▽会場=各教育局が設定

▽対象

ア 公立幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高校および中等教育学校、特別支援学校の特別支援教育コーディネーター(札幌市立学校を除く)

※過去に「特別支援教育コーディネーターを対象とする研修」を受講していない特別支援教育コーディネーターは必ず受講

イ 受講を希望する特別支援教育コーディネーター以外の校長、副校長、教頭、主幹教諭、教諭等

▽内容=説明・発表「推進地域・推進校からの実践発表」「市町村保健師等からの説明」「保護者等からの講話」、協議「市町村におけるネットワークの充実等」

▼特別支援教育センター自主的コース「高校特別支援教育コース」

▽期日=8月2日

▽会場=道立特別支援教育センター

▽対象=高校の教職員

▽内容=講義「発達障がいの特性の理解とかかわり方」「高校における特別支援教育の充実について」「高校における通級による指導の実際」「卒業後の社会生活の充実に向けた指導や支援の在り方」、説明・協議「生徒一人ひとりへの適切な指導や支援に向けて」

【特別支援教育パートナー・ティーチャー派遣事業」等の活用】

 道立特別支援学校の教員が小・中学校、高校に対して研修支援や助言を行う特別支援教育パートナー・ティーチャー派遣事業を積極的に活用していただきたい。

 各教育局に特別支援教育を専任的に担当する指導主事として特別支援教育スーパーバイザー(SV)を配置しており、積極的に活用していただきたい。

▼特別支援教育パートナー・ティーチャー派遣事業

▽高校の要請に応じ、道立特別支援学校の教員を派遣

▽主な助言内容

①「個別の指導計画」の作成や、指導・支援の方法

②「個別の教育支援計画」の作成・活用の方法

▽留意事項

①派遣教員による生徒への指導や支援など直接的な対応が必要な場合は、保護者の理解を得る

②本事業によって派遣を受ける学校は、助言等の内容について校内で情報共有を図るとともに、その内容を踏まえた取組を学校全体で推進する

▼特別支援教育スーパーバイザー(SV)の活用

▽主な業務内容

①特別な教育的支援を必要とする生徒に対する指導および支援に関する指導助言

②校内の特別支援教育の推進に関する指導助言

③研修会等における特別支援教育に関する講師・説明等

【道意思疎通支援条例・手話言語条例】

 学校で開催する説明会などにおいて、意思の疎通が難しい人が来校した際には、障がいの特性に応じた多様な意思疎通手段を活用した情報保障の取組を行っていただきたい。

▼条例の概要

▽道障がい者の意思疎通の総合的な支援に関する条例

 障がいの有無にかかわらずすべての道民が暮らしやすい社会の実現に資するよう、障がい者の意思疎通の支援に関しての取組を目指すもの。

▽道言語としての手話の認識の普及等に関する条例

 手話を使いやすい社会の実現に向けて、広く道民に対して手話が言語であるとの認識を普及させ、聴覚障がい者等が手話を獲得する機会を確保するための必要な事項を定めることで、言語としての手話の認識の普及を目指すもの。

【学校における医療的ケアの今後の対応】

現在、学校に在籍する医療的ケア児は年々増加するとともに、人工呼吸器の管理等の特定行為以外の医療的ケアを必要とする児童生徒等が学校に通うようになるなど、医療的ケア児を取り巻く環境が変わりつつある現状を踏まえ、適切な対応を行っていただきたい。

◆教育環境支援課

【情報セキュリティ対策の徹底】

 前年度実施した情報セキュリティ実態調査において、校内LANの管理やセキュリティ対策について改善が必要な点がみられたため、例年通知している「情報セキュリティ対策の徹底について」において、その対応を加え、令和元年6月13日付教環第145号で通知した。

 各学校においては、通知に基づいた情報セキュリティ対策を徹底していただきたい。

 特に、道立学校のウイルス検出件数は、平成31年3月は382件、4月は229件(同規模の行政情報コミュニケーションシステムの検出件数は3月1件、4月0件)発生している状況であり、ウイルス対策について徹底いただきたい。

 また、平成31年2月28日付の通知「スクールネットにおける情報セキュリティ対策の徹底について」によって、ウイルス検知後の適切な対応として、ウイルスの隔離作業の実施や、情報セキュリティ対策基準に基づいた所定の報告を徹底いただきたい。

 なお、本年度も引き続きセキュリティアドバイザーによる現地調査を30校程度で実施するので、協力をお願いする。

【ICTを活用した「分かる授業づくり」の取組】

 前年度、富川高校、平取高校、浦河高校、静内高校が取り組んだ次世代の教育情報化推進事業(ICT―School)において、ICTを活用した主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善の取組や学習評価の取組などを実施し、成果等を取りまとめた報告書を作成した。

 本報告書には、例えば、数学において関数グラフソフトを用いた指導を取り入れ、生徒が積極的に取り組んだ事例や、外国語において日本文化を紹介するプレゼンテーションを作成して、アメリカの高校生に送信し、その返信の動画を視聴する取組によって、学習成績の向上につながった事例などを掲載した。

 報告書等の資料は、教育環境支援課のウェブページに掲載しているので、各学校において、主体的・対話的で深い学びの実現に向け、ICTを活用した「分かる授業づくり」の取組に活用いただきたい。

【部活動指導員配置事業】

 部活動の実態や、各学校が作成した学校の部活動にかかる活動方針の取組状況等を把握するため、別途調査を実施するので協力いただきたい。

 効果的に部活動指導を行い、成果を上げている事例や、生徒の多様なニーズに応じた部活動指導が行われている事例等を把握し、各学校等に周知・普及したいと考えており、別途照会するので協力いただきたい。

 道立学校における部活動指導員配置事業は、部活動指導体制の充実を図るほか、学校における働き方改革を推進することを目的としている。

 各学校においては、部活動指導員が指導などに当たる際には、顧問の教員の部活動指導に当たる時間が軽減されるよう留意いただきたい。

◆健康・体育課

【中学校における武道の必修化に伴う柔道授業の支援】

 平成29年度から中学校における柔道の授業を支援することを目的として、柔道の指導力を有する教員12人程度をチーム員に委嘱している。本年度も引き続き計画していることから、協力をお願いする。

 チーム員には、初任者および初めて柔道を指導する教員が所属する中学校の柔道授業の視察および指導助言などを依頼する。

【授業等改善講習会】

 前年度に引き続き、体育授業等における実技に関する内容や計画的な指導の在り方に関する研修を目的とした授業等改善講習会を8月8・9日に帯広市で実施する。教員の参加について配慮いただきたい。

【運動部活動顧問および外部指導者等による体罰の防止】

 大阪の市立高校バレーボール部の事故を受けて、5月20日付教健体第134号「学校における体育・運動部活動における不適切な指導根絶に向けた取組について」で通知した。

 前年度は、高校の運動部活動において、外部指導者等による体罰事案はなかった。各学校においては、引き続き指導していただきたい。

 外部指導者等については、各部での活用状況を把握するとともに、外部指導者等に対して、面談等を通じて、学校経営方針や部活動の指導方針、体罰のない適切な指導の在り方について理解を得るなどして、体罰によらない部活動指導となるよう徹底していただきたい。

【感染性胃腸炎への対応】

 先月から、道内各地の保育園や中学校などで集団発生していることを受け、5月23日付教健体第154号「感染性胃腸炎および食中毒の予防対策の徹底について」で注意喚起した。

 各学校においては、適切な手洗いや次亜塩素酸ナトリウムによる嘔吐物の処理など、感染性胃腸炎の発生予防・感染拡大防止対策を徹底するとともに、生徒に感染症予防のための適切な行動をとることができるよう保健指導を行うようお願いする。

 集団感染の発生が疑われる場合には、速やかに学校医、保健所に連絡し、関係機関と連携を図った適切な対応を行うとともに、平成30年9月13日付教健体第494号「学校等における感染症および食中毒の発生ならびに出席停止にかかる報告について」に基づき発生報告を行っていただきたい。

◆生徒指導・学校安全課

【生徒指導】

▼児童虐待への対応

 児童虐待については、令和元年5月14日付教生学第170号において「学校・教育委員会等向け虐待対応の手引き」について通知した。

 各学校においては、すべての教職員が、虐待と疑われる事案について迷いなく対応することができるよう、各学校の実態に応じて、本手引きを活用していただきたい。

▼「被害のおそれ」がある児童生徒の状況把握のための調査

 児童虐待が疑われる事案にかかる緊急点検の結果によると、道内においても、長期間続けて欠席し家庭訪問等を行っても本人と面会できず、児童虐待の恐れを否定できない事案が一定程度あることが浮き彫りとなり、長期間にわたる欠席が虐待のリスク情報として重要であることがあらためて明らかになった。

 児童虐待については、これまでも平成27年7月14日付教生学第374号通知「連続して欠席し連絡が取れない児童生徒や学校外の集団とのかかわりの中で被害に遭う恐れがある児童生徒の状況把握について」の調査対象としていたが、こうした点を踏まえ、本調査に虐待の恐れのある児童生徒の状況把握を位置付け、“被害の恐れ”がある児童生徒の状況把握のための調査実施要領および調査票を一部改訂し、令和元年5月16日付教生学第185号通知「連続して欠席し連絡が取れない児童生徒や学校外の集団とのかかわりの中で被害に遭う恐れがある児童生徒および虐待の恐れがある児童生徒の状況把握について」を発出した。

 各学校において当該事案を把握した場合は、実施要項に基づき速やかに報告していただきたい。

▼いじめ問題への対応

 平成31年2月6日付教生学第875号通知によって、各学校へ送付した道いじめの防止等に向けた取組プランに沿って、道いじめ防止基本方針で定めた取組を進めていく。

 いじめの未然防止に向けた学校全体の組織的な取組の推進のため、本年度、いじめ未然防止モデルプログラムの改善を行うこととしている。

 今後、研究協力校を選定して、モデルプログラムの作成を進めることとしているので、協力いただきたい。

 また、いじめに対する理解を深めるための取組として、教職員や保護者のいじめに対する認識を把握するための意識調査の実施を予定しているので、併せて協力いただきたい。

▼生徒の自殺予防にかかる取組について

 自殺予防に向けた取組の実施に当たっては、本年3月に道教委が作成した教職員向けリーフレット『自殺予防教育の実施に向けて(その2)』を参考に、冊子『児童生徒の自殺を予防するためのプログラム』を積極的に活用するなどして、生徒の援助希求的態度の育成などの取組を組織的・体系的に進めていただきたい。

 児童生徒の自殺は、学校の長期間休業明けにかけて急増する傾向があることから、夏季休業に向けて、各学校においては、児童生徒の自殺予防についての組織体制の整備や、学校における早期発見に向けた取組、保護者に対する家庭における見守りの依頼等の取組の強化を図るなど、保護者、地域住民、関係機関等との連携の上、児童生徒の自殺予防に向けた取組を積極的に実施していただきたい。

▼SNSを活用した相談体制の検討事業

 前年度に引き続き、本年度も国の事業を活用したSNSを活用した相談体制の検討事業を実施した。

 公立高校の生徒を対象としてSNSを活用した相談を実施し、その成果や課題を検証するなどして、児童生徒がいじめ等の悩みを安心して相談できる多様な相談体制の在り方について検討を進める。

▽実施期間=7月22日~8月31日

▽実施時間=午後4~9時

▽対象者=公立高校の生徒

▽使用SNS=LINE

▽対応者=心理カウンセラー、有資格者など専門的知識を有する人

 夏季休業前に、対象となる公立高校の生徒全員に対し、登録用のQRコードを印刷したカードを配布する予定なので、周知していただきたい。

 なお、スマートフォンを所有しない生徒に対しては、引き続き道子ども相談支援センターへの電話やメールによる相談窓口について、併せて周知していただきたい。

▼どさんこ☆子ども全道サミット

 本年度の全道サミットについて、8月8~9日、昨年と同様、ネイパル砂川を会場に開催する。

 各管内の代表生徒が参加し、互いにコミュニケーションを図りながら意見を共有し、協議を深める。

 現在、各教育局を通じて、参加生徒の選出をお願いしている。各学校においては、生徒や教員の派遣に配慮いただくとともに、ネットトラブルを含めたいじめ防止に関する取組等の一層の充実に努めていただきたい。

▼ネットパトロール講習会および保護者向け学習会

 6月5日、札幌東商業高校を会場に、本年度の指導者養成研修会を開催した。

 本年度も、各管内でネットパトロール講習会および保護者向け学習会を開催する。講習会や学習会における会場の提供、教職員や保護者の積極的な参加について協力いただきたい。

 総務省で実施するe―ネットキャラバンの活用も可能であることから、各学校において、これらを活用した保護者向けの講習会を実施するなど、インターネットの安心・安全な利用に向けた啓発に取り組んでいただきたい。

 なお、昨年4月に作成したネットトラブル対応マニュアルについて、生徒指導・学校安全グループのURLに掲載されているので、積極的に活用していただきたい。

▼道教育カウンセリングICT活用事業

 昨年に引き続き、心理・福祉等の専門家と学校をインターネットでつなぎ、児童生徒や保護者、市町村教委に対して指導や助言、教育相談等の支援を実施する。

 道教育相談スーパーバイザーである富家直明教授(道医療大学)、大友秀人教授(北海商科大学)、山谷敬三郎学長(北翔大学)、福間麻紀講師(道医療大学)から、直接コンサルテーションや教育相談を受けることが可能。積極的に本事業を活用していただきたい。

 本事業の活用に関する問い合わせは、各教育局の高校教育指導班へ連絡していただきたい。

【学校安全】

▼学校安全教室・管内学校安全推進会議

 学校の安全教育・安全管理に関する取組の推進について、教職員、PTAおよび関係機関・団体等の理解を深めるとともに、学校や地域の実情に応じた安全教育の普及ならびに地域ぐるみで子どもを守る体制の一層の整備を図るため、学校安全教室および学校安全推進会議を実施する。

▽学校安全教室=釧路10月23日、宗谷10月29日、石狩11月1日

▽管内学校安全推進会議=全管内7~12月

※釧路、宗谷、石狩管内においては、学校安全教室と管内学校安全推進会議を兼ねて実施

▼安全教育の充実

 新しい道教育推進計画の目標指標として、令和4年度までに、すべての高校において、防犯教室および防犯訓練を実施すると設定している。平成29年度の高校の実施率は、28年度の6割程度から大幅に増加し、98・8%となった。

 未実施の学校については、地域や学校の状況に応じて実施方法等を工夫し、警察等の関係機関と連携した防犯教室および防犯訓練について確実に実施していただきたい。

 道内においては、前年度、自転車で下校中の高校生が自動車と衝突し、命を落とすという事故や、自転車で下校中の高校生が、走行中の自転車と接触し、乗車していた高齢者が転倒して負傷した交通事故が発生しており、本年度にも通学中の高校生の交通事故が発生している。

 教育推進計画では、令和4年度までにすべての高校において、警察などと連携した体験型交通安全教育や生徒が自ら積極的に学ぶ活動を行うよう設定している。平成29年度の高校の実施率は89・1%であり、交通事故の発生状況にかんがみて、未実施の学校については、積極的に取り組んでいただきたい。

 各学校においては、道自転車条例の内容を踏まえて、生徒が被害者にも加害者にもならぬよう交通ルール順守の徹底を図るほか、万一、生徒が交通事故の当事者となった場合には、直ちに負傷者を救護するとともに、事故の概要を警察へ通報するなど、交通事故が起きたときの応急手当と措置等についての指導を徹底していただきたい。

◆総務課

【道災害対策本部教育対策本部運営マニュアル改正】

 北海道胆振東部地震の検証に基づき、教育対策本部の運営マニュアルを改正し、令和元年6月から施行した。改正の内容は、速やかな初動対応を行うため、教育庁職員の参集範囲などを明確化した。

 道立学校に関しては、地震の際に本庁の各担当課や教育局などから学校に対し同様の照会や指示が重複し、学校から教育局への報告についても様式ごとに各担当係へ報告することとなり、事務が混乱した。

 今回のマニュアル改正に当たっては、教育対策本部で道立学校の被害調査、応急措置および復旧対策を担当する高校教育課・特別支援教育課、また、学校管理下における幼児、児童および生徒の生徒指導や安全管理を担当する生徒指導・学校安全課において、学校から教育庁への報告内容を見直すなど、大規模災害時の照会、指示・報告系統を整理した。

◆教職員課

【教員採用候補者選考検査】

 本年度の選考検査は、第1次検査を6月23日に6地区9会場で、第2次検査を8月2日から4日に5地区7会場で実施する。

 6月の選考検査とは別に期限付教諭等を対象とした特別選考を予定。実技検査を8月2日から4日に5地区5会場、実技検査以外の検査を11月30日から12月1日に札幌市内の1会場で実施する。

【長期休業期間中の校外研修】

 7月には夏季休業に入ることから、校外研修の申請が予想される。校外研修の承認に当たっては、研修計画書によって研修場所、期間、内容等が適切であるか、十分に確認するとともに、研修後は報告書や成果物などで、研修内容の把握を確実に行っていただきたい。

【学校における働き方改革】

 アクション・プランについて、現在、中教審の答申を踏まえた文科省事務次官通知のほか、文科省の勤務時間上限に関するガイドラインの通知やQ&Aを受けて、見直しを進めている。

 5月30日には、学校における働き方改革促進会議で議論いただいており、今後は、道議会で議論いただきながらさらに検討を進め、7月には決定したい。引き続き、学校における働き方改革に取り組んでいただきたい。

【体罰事故の防止】

 体罰事故については、これまでも機会あるごとに注意喚起するなど、未然防止に取り組んでいるが、平成30年度は14件の体罰が発生し、前年度と比べて7件減少しているものの、根絶には至っていない。

 発生した14件のうち高校が6件となっており、他の学校種と比べて最も多いほか、傷害のあった事案が2件とも高校であること、29年度調査に引き続き、体罰調査によって発覚した事案が、高校の事案のみであることから、教職員に体罰に関する正しい認識を身に付けさせる指導の徹底が必要な状況にある。

 各学校においては、これまで配布している体罰防止に向けた研修資料を活用し、体罰に対する正しい認識の定着はもとより、自ら体罰を起こさない感情のコントロールを身に付けさせるため、アンガーマネジメントに関する事例研究を行うなど、具体的な事例を活用しながら、より実践的な内容となるよう工夫して校内研修を実施するとともに、教職員の体罰に対する認識の変化や指導力の向上の状況など、研修の成果を確認する取組を併せて行っていただきたい。

 特定の教職員が問題を抱え込むことのないよう、複数の教職員で役割を分担するなど、校内での指導の在り方や校内体制を点検し、校内巡視等を通じて職員の日常の様子に目配りするなどして、体罰事故の未然防止に努めていただきたい。

【飲酒運転の再発防止】

 5月31日、再び石狩管内の道立高校教職員による飲酒運転が発生した。

 全道民を挙げて飲酒運転の根絶に取り組んでいる中、飲酒運転事故が再発したことを非常に重く受け止め、6月6日、教育長から「教職員の皆さんへ~緊急メッセージ」を発出した。

 今回の事案は、飲酒運転根絶道民宣言に掲げる「飲酒の場には車で行かない、行かせません」という原則に反し、飲酒の場に自家用車で行っている。

 教職員に対して飲酒運転根絶道民宣言に率先して取り組むとともに、教職員が飲酒の場に車で行く場合の留意事項を順守するよう、指導を徹底していただきたい。

◆生涯学習課

【子どもの読書活動推進に向けた取組】

 当課で学校司書の仕事(動画)を作成し、学校司書の業務が学校における読書活動や教育活動の充実にとって必要不可欠であることを教職員のほか、広く道民に周知を図るため、生涯学習推進センターから配信している。

 道立高校においては、学校図書館の活性化に向け、学校図書館を担当する教職員の業務の参考としていただくとともに、学校全体で図書館を運営していくための校内研修など校内で認識を共有する際の資料として活用いただきたい。

 図書館等の連携については、前年度から始まった道立図書館による道立学校向けの支援事業において、蔵書管理や館内装飾などの環境整備に関する助言、図書新聞の作成やPOPづくりの指導などを支援した。

 本年度も引き続き、支援事業を行っているが、この事業に応募していない高校にあっても、電話やメールなどで相談に応じているので、活用いただきたい。

 また、市町村立図書館などとの連携を深め、学校で必要とする図書館資料の借り受けや図書館司書の支援を受けながら図書委員などへの指導に当たるなど、学校における読書活動や環境整備について推進していただきたい。

◆道立教育研究所

【道研調査研究事業】

 これまでの研究成果を道研ウェブページに掲載しているので、各学校における教育活動の改善・充実に活用いただきたい。

 本年度の研究主題および研究内容はつぎのとおり。

▼高校における総合的な探究の時間の推進に関する調査研究=総合的な探究の時間や各教科の探究的な学習が関連し合い、学校教育目標の実現を図る教育活動となるよう、ICTの活用や評価の在り方を研究する

▼教育活動の質の向上を図るカリキュラム・マネジメントに関する研究=カリキュラム・マネジメントを充実させ、学校の組織的で計画的な教育活動の質の向上を図る取組を支援する研究

▼小学校におけるプログラミング教育に関する指導計画および教材について=プログラミング教育の円滑な実施に向け、小学校段階におけるプログラミング教育の在り方を研究

▼へき地・小規模校における教職員研修の充実に関する研究=へき地・小規模校の教職員の指導力向上を図るため、Skype等を活用した小規模校同士の合同研修や研究相談、情報交流等の在り方を研究

▼新学習指導要領に対応した情報活用能力の育成にかかる指導方法および環境整備に関する調査研究=高校における主体的・対話的で深い学びの実現のため、情報活用能力の育成にかかる指導方法や環境整備の在り方を研究

▼学校種間連携による理科の系統的な学習プログラムの研究=科学技術系人材の育成のため、各学校種の理科で育成すべき資質・能力を育む学習プログラムの開発とその評価方法を研究

【管内高校教育研究会連携研修講座】

 本研修講座は、道研から遠隔地にある地域の若手教員や研修機会の少ない教員の教科指導力の向上に資することをねらいとしている。

 各地域の高校長協会が後援する教育研究会と道研が連携して実施する研修として、平成31年3月28日付教研第1648号「31年度“管内高校教育研究会連携”研修講座にかかる希望調査について」によって通知した。

 研究授業や研究協議の助言、教科における最新の動向や授業改善の視点についての説明など、ニーズに対応していくので活用をあらためてお願いする。

(道・道教委 2019-06-20付)

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