校内放送活用の犯罪被害防止教室 30年度は320校で シナリオ等が好評 道警まとめ
(道・道教委 2019-06-20付)

 道警は、児童生徒と警察官による校内放送で全教室に配信する「小中学校の校内放送を活用した非行および犯罪被害防止教室」の平成30年度実施状況をまとめた。実施校数は320校、実施率は19・5%。函館・北見方面で特に広がりをみせている。放送時間が短時間で年間カリキュラムに組み込む必要がないこと、様々な放送シナリオが用意されていることに好評の声が寄せられている。

 小・中学校の校内放送を活用した非行および犯罪被害防止教室は29年6月から開始。放送委員などの児童生徒と警察官がネットトラブルや犯罪被害防止などをテーマにインタビューや意見交換などを行うもの。児童生徒自ら番組づくりに参加することが可能で、校内放送で全教室に配信することで防犯に対する意識の向上を図る。

 30年度の実施校数は320校で、対象小・中学校の実施率は19・5%。実施回数は447回。

 実施率の地域別の内訳は、札幌方面が19・4%、函館方面が29・8%、旭川方面が9・6%、釧路方面が19・0%、北見方面が29・2%。実施回数は札幌方面が212回で最多。

 放送シナリオは、インターネット上のトラブル、児童ポルノ・児童売春などの性的搾取被害の未然防止、不審者からの犯罪被害防止、非行の未然防止など26本を用意。学校の状況やニーズに応じ、柔軟にシナリオを選択できる。

 従来の非行防止教室と異なり、1回10分程度の短時間で実施できるため、年間カリキュラムに組み込む必要がなく、取り組みやすいのが特徴となっている。

 学校を管轄する警察署の少年担当係が受付窓口となり、実施を希望する学校から電話で申請を受け付けている。警察と学校間で日程、放送内容、実施回数などの打ち合わせを行った上で、警察官、児童生徒によるリハーサルを実施。校内で放送する流れとなる。

 近年、自画撮りや援助交際などの性被害、若者が「受け子」となって犯罪に荷担して検挙される事案が増加していることなどを踏まえ、学校のニーズや放送設備の現状に基づき、新たなシナリオの開発を進める。

(道・道教委 2019-06-20付)

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