滝上町の教育行政執行方針 滝上中移転へ協議 学校運営協議会を設置
(市町村 2019-06-21付)

滝上町・奥田直美教育長
滝上町教委・奥田直美教育長

 【網走発】滝上町教委の奥田直美教育長は令和元年度教育行政執行方針で、施設が老朽化している滝上中学校について、前年度末で閉校した滝上高校に移転する考えを示した。道と協議を進めることとしている。また、学校運営協議会を設置し、学校運営の改善および児童生徒の健全育成に取り組む。

 執行方針の概要はつぎのとおり。

【学校教育の推進】

▼就学前教育・保育の総合的な提供

 こども園では、就学前の幼児教育・保育の充実を図るとともに、保護者に対する子育ての支援、子育ての不安解消に対応した相談体制、親子の交流の場や未就園児の遊び場、子育て情報の提供など、子どもの健やかな成長を育むための環境の整備を進める。

 子どもの発達の状況や活動状況について、こども園から小学校へ円滑につなげるために、こども園と小学校との連携を図る。園児と小学校児童との交流、教職員などの相互理解を図り、適切に情報を共有するよう努める。

▼社会で活きる実践的な力の育成

 全国学力・学習状況調査や本町独自の学力検査の分析結果を踏まえ、各学校においては短期的・中長期的な計画のもと、指導の改善・充実に努める。繰り返しの学習や理解の深化のため、道教委が作成したチャレンジテストの活用や、放課後や長期休業中などの学習サポート、家庭での学習習慣を身に付ける取組を推進する。

 また、子どもたちの興味・関心や意欲向上に効果的なICT機器を取り入れた授業や、「人間としての自発性、積極性、協調性」を養うため主体的・対話的で深い学びを実現できるよう授業の改善に努める。

 さらに、子どもたちの生活においてテレビ・ゲームの時間が長いなどの課題も見受けられることから、望ましい生活習慣の定着に関する取組を進める。

 特別支援教育については、障がいのある子どもと障がいのない子どもがともに学ぶインクルーシブ教育システムの理念を踏まえ、特別な支援が必要な子ども一人ひとりの教育的ニーズに応じたきめ細かな対応を充実させるため、特別支援教育支援員を配置している。

 本年度も小・中学校に配置する。さらに、中学校に学習支援員を配置し、適切な指導および支援に努める。

 子どもたちに英語によるコミュニケーション能力を育成するため、外国語指導助手の活用を図り、幼少期から英語に慣れ親しませるとともに、児童生徒の外国語教育の充実に努める。

▼豊かな心と健やかな体の育成

 道徳教育をはじめとした様々な教育活動や体験活動の中で、ルールやマナーの指導を行い、豊かな人間性を育む。

 小・中学校、子どもおよび保護者からの様々な悩みや不安にきめ細かく対応するために、本年度は継続してスクールカウンセラーを招へいし、こども園も含めた中で相談体制の充実に努める。

 児童生徒の健康課題の解決や健康づくりを推進するため、学校保健委員会を設置している。学校間の情報を共有し、子どもたちの健康教育の取組を推進するとともに、食物等のアレルギーへの対応の一層の充実を図る。

▼信頼される学校づくりの推進

 学校運営協議会を設置し、保護者および地域住民などの学校運営への参画や、学校運営への支援・協力を促進することによって、学校と保護者および地域住民などとの間の信頼関係を深め、学校運営の改善および児童生徒の健全育成に取り組む。

 老朽化している滝上中学校については、旧滝上高校施設への移転を計画しており、道と協議を進める。

 なお、滝上高の閉校に伴い、滝上中を卒業し高校等へ進学する生徒について、道の補助対象外となる場合など、通学費や下宿費に対する経費の一部について、引き続き支援を行う。

(市町村 2019-06-21付)

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