札幌市教委が校長等対象学校経営研　服務や人材育成学ぶ　檜田次長　リーダーシップを

（市町村 2019-08-09付）

約３００人が研修に臨んだ

　札幌市教委は６日、市内ちえりあで園長・校長、副校長を対象とした学校経営研修を開催した。約３００人が参加。教職員の人事・服務や人材育成に関する講義などを通して、資質・能力の向上を図った。檜田英樹教育次長は、不祥事防止や働き方改革に向けリーダーシップ発揮を求めた。

　はじめに、檜田教育次長があいさつ。市教育アクションプランの内容にふれ、「各園・各学校と教育委員会が一丸となり、子どもたちが多くの人たちに温かく見守られながら、学ぶ力や豊かな心、健やかな体をのびのびと育んでいく、社会全体で子どもを支え合う体制をつくっていきたい」と話した。

　また、校長のリーダーシップのもと、不祥事防止に向けた職場づくりや働き方改革を求めた。

　続いて、紺野宏子教職員担当部長が「教職員の人事・服務」について講義した。教員の負担軽減に向けて、夏季休校日や転送電話など市教委の取組を紹介。今後の取組として、「事務量の軽減」「業務サポート」「環境整備」の３点から、負担軽減の方策を説明した。

　このほか、服務規律の確保や教職員の健康管理、校内の人材育成などについても説明した。

　㈱柴田励司事務所の柴田励司代表取締役社長が「次世代リーダーの育成」と題して講義したあと、京都産業大学教授で研究機構長の西川信廣氏が「地域とともにある学校づくり～小中一貫教育」と題して講義・演習を実施した。

　西川教授は、小中一貫教育について施設一体型や施設併用型、施設分離独立型があることを説明。小中一貫教育の成果として、児童生徒に対して「学習意欲の向上、学習習慣の定着」「中１ギャップの緩和」、教職員に対して「教科指導力・生徒指導力の向上」などを挙げたほか、施設一体型がより多くの成果を認識していることも紹介した。

　また、小中一貫教育の課題として、「９年間の系統性に配慮した指導計画作成」「小・中学校間の打ち合わせ時間の確保」などを示した。

　このほか、先進地域の取組などを紹介した。

(市町村 2019-08-09付)