札幌市の本年度奨学生採用数　高大で計１２９１人　予算は１億２００万円

（市町村 2019-08-06付）

札幌市の奨学生　採用者数・志願者数の推移（クリックすると拡大表示されます）

　札幌市教委は、令和元年度奨学生の採用者数をまとめた。採用者は高校等１０３７人、大学等２５４人の計１２９１人。総額１億２００万円の予算を見込んでいる。

　市は、意欲や能力はあるものの、経済的な理由によって就学困難な学生・生徒を対象とした、返還義務のない奨学金制度を昭和２６年度から運用。月額で公立高校５千円、私立高校８千円、公立大学６千円、私立大学９千円の奨学資金や、入学支度金として１万円から２万１千円を支給している。

　平成２０年度からは「小竹正剛奨学基金」も運用。毎年、既存制度とは別枠で奨学生を採用している。

　財源は、市民の寄付金を積み立てた２０億円のほか、小竹正剛奨学基金８億円の運用収入と市の予算で、３０年度は市民から２０５０万円の寄付があった。

　奨学金制度の志願者募集は春と秋の年２回。春は高校・大学などに在学する生徒・学生、秋は翌年に高校・大学などに進学予定の生徒が対象となっている。

　本年度の奨学生採用者数は高校等が１０３７人で、前年度より１８人の減。志願者数は１３２２人で、倍率は１・３倍だった。大学等の採用者数は２５４人で、前年度より３人増えた。志願者数は５０１人で、倍率は２倍となった。

　採用者の合計は１２９１人で、前年度より１５人の減少。予算は総額１億２００万円を見込んでいる。

　内訳は、一般枠が高校等９４７人、大学等２２７人の計１１７４人。定時制枠（高校のみ）が１０人で、障がい者枠が高校等７人、大学等８人となっている。

　小竹正剛奨学基金を活用した採用人数は高校等７３人、大学等１９人だった。

　市教委では、来年度以降も１３００人程度の採用者数を目標に掲げているほか、奨学基金への寄付も随時受け付けている。

(市町村 2019-08-06付)