よりよい生活創造を　道高校長協会家庭部会が研究会で諸問題協議

（関係団体 2019-08-20付）

成人年齢引き下げに伴う消費者教育の推進などを確認

　道高校長協会家庭部会（部会長・吉田岳夫江別高校長）は７月下旬の２日間にわたって、札幌市内のかでる２・７で第６８回道高校家庭科研究協議会を開いた。研究主題「よりよい生活を創造する力をはぐくむ家庭科教育の充実を目指して」のもと、セミナーや分科会などを実施。全道各地から９４人が参加し、家庭科教育に関する諸問題を協議した。

　研究協議会は、家庭科教育に関する諸問題を研究し、会員の資質向上と北海道の高校家庭科教育の振興を図ることを目的に開催している。

　冒頭、吉田部会長があいさつ。令和４年４月１日から成人年齢が１８歳に引き下げられるため、新学習指導要領では消費生活にかかわる指導が重要視されていることに言及。高校生の消費者被害の防止に向け家庭科の授業において消費者教育を一層推進するよう求めた。

　午前中の全体会では、第６７回全国高校家庭クラブ研究発表大会に出場した札幌北高校家庭クラブの生徒が「Ｂｅ　ｈａｐｐｙ　ｗｉｔｈ　“ｇｏｈａｎ”～食環境の充実を目指して」と題して全国大会での発表内容を披露した。

　また、平取高校の岡田実希子教諭が「ＩＣＴ機器を利用したホームプロジェクト活動について」をテーマに研究発表を行った。

　午後からは２つの分科会に分かれて研究協議を行った。

　２日目は保育、住生活、家庭科技術検定（食物）、消費生活の４グループに分かれ各会場でそれぞれ体験セミナーを開いた。

　保育セミナーでは、札幌こども専門学校の児玉由利子氏が、乳幼児と適切にかかわるための基礎知識などを技術指導した。

　住生活セミナーでは、道版避難所設営ゲーム「Ｄｏはぐ」を用いて、Ｄｏはぐマスターの畑原理恵氏が防災に関する演習などを展開。

　家庭科技術検定（食物）セミナーでは、三笠高校の斎田雄司教諭が家庭科技術検定（食物調理）に関するオリエンテーションや実技実習を行った。

　消費生活セミナーでは、道立消費生活センターの道髙真理主幹が若者が巻き込まれやすい消費者トラブルに関する講義や、同センターの見学を実施。成人年齢引き下げに伴う関連法改正について解説した。

(関係団体 2019-08-20付)