外国語巡回指導教員研究協議会―道教委　専科教員の役割説く　教科化へ道教大・萬谷教授

（道・道教委 2019-08-28付）

小学校外国語活動巡回指導教員など６０人が参加した

　道教委は２６日、札幌市内の道第２水産ビルで令和元年度小学校外国語巡回指導教員研修事業研究協議会を開いた。小学校外国語活動巡回指導教員など約６０人が参加し、演習や講義、実践発表などを実施。講師を務めた道教育大学の萬谷隆一教授は、来年度からの外国語の教科化に向け、専科教員の役割や望ましい指導体制の在り方を説いた。

　研究協議会は、小学校外国語活動巡回指導教員における外国語活動等の指導力の向上を図るとともに、事業の円滑・効果的な実施に資するもの。

　義務教育課の松本了祐主任指導主事が新学習指導要領の趣旨を踏まえた指導の在り方について説明。あるテーマのもと、指導者のまとまった話を聞いたり、ペアで自分の考えや気持ちを伝え合ったりする言語活動「Ｓｍａｌｌ　Ｔａｌｋ」における指導のポイントや進め方について解説した。また、「話すこと」「書くこと」の指導の充実、単元の指導計画の工夫改善に向けた演習・グループ交流を行った。

　午後からは、萬谷教授が「北海道における巡回指導教員・英語専科教員へ・英語専科教員への期待」と題して講義。来年度からの外国語の教科化に向け、専科教員の役割や望ましい指導体制の在り方を説明した。

　中では、様々な先進事例を紹介しつつ、専科教員と担任教員それぞれの長所と短所を整理。その上で、専科教員として担任教員との協働や支援を充実させることの大切さを説いた。また、Ｓｍａｌｌ　Ｔａｌｋを取り入れた授業づくりや指導の在り方を説明。Ｓｍａｌｌ　Ｔａｌｋについて「自分自身の考えや気持ちを楽しみながら伝え合う中で、既習表現を繰り返し使用する機会を保障し、その定着を図るために行うもの」と定義し、活動する際の指導のポイントを解説した。

　このあと、小樽市立手宮中央小学校の半澤みさと教諭と音更町立緑南中学校の村山美智代教諭が教員の指導力・英語力向上に向けた取組を発表したほか、「各学校における教員の指導力・英語力向上に向けた取組」と題した実践交流を行った。

(道・道教委 2019-08-28付)