全海研が旭川等で北海道大会　世界とつながる教育を　授業など通し成果広く発信

（関係団体 2019-09-02付）

全国各地から参加の２８０人を前に滝会長があいさつ

　【旭川発】第４６回全国海外子女教育・国際理解教育研究大会北海道大会・第２９回海外子女教育・国際理解教育研究協議会北海道ブロック大会・第４０回道国際理解教育研究大会上川・旭川大会が２２日から３日間、旭川トーヨーホテルなどで開かれた。５会場で国際教育にかかわる授業を公開したほか、実践事例発表会、トーキングテーブルなどを通して、大会主題に掲げる「世界と子どもをひらき、つなぎ、つむぐ教育」を目指した国際理解教育の成果を披露した。

　全国海外子女教育国際理解教育研究協議会主催。道国際理解教育研究協議会、上川管内国際理解教育研究協議会など主管。

　大会主題は「世界と子どもをひらき、つなぎ、つむぐ教育をめざして～ネットワークでつむぐ、明日の教育」。道研究主題（第１２次研究最終年度）は「多様な世界に関わり続ける行動力を身に付けた児童生徒の育成～未来につなぎ、主体性をもって、ともに行動する姿の実現」。

　全国各地から約２８０人が参加した。

　初日、旭川トーヨーホテルで行われた開会式では、全国海外子女教育・国際理解教育研究協議会の滝多賀雄会長があいさつ。

　「興味・関心を高めれば、児童生徒は、自ら興味・関心をもったものへの探究心が高まる。あらゆる分野への興味・関心を高めるために、授業導入時をさらに真剣に考えてほしい」などと呼びかけた。

　来賓あいさつでは、文部科学省教育改革・国際課在外教育施設教職員給与係の菅原建太氏と海外子女教育振興財団の中村雅治理事長が登壇。日ごろの取組に対して敬意を示すとともに、国際理解教育へのさらなる充実・発展に期待を寄せた。

　また、開催地を代表して道国際理解教育研究協議会の島田裕文会長があいさつ。「日本社会が抱える課題や地球規模の課題を自ら発見し、幅広い知識と柔軟な思考力に基づく判断を行い、変化に対応し解決できる能力が求められている」と指摘。「本大会が起点となって、今後の日本の教育を語り合うきっかけとなれば」と述べた。

　このあと①教育のグローバル化②国際理解教育の再構築③体験からカリキュラム化へ④日本人学校のインターナショナル化⑤コミュニケーションツールとしての英語―の５つの特定課題分科会を行ったほか、道教育大学札幌校の萬谷隆一教授が「これからの外国語教育と国際理解」と題して記念講演した。

　２日目は、東川町立東川小学校、旭川市立愛宕中学校、旭川東光幼稚園、旭川市立知新小学校、旭川藤星高校で授業を公開。

　公開授業のあと、旭川藤星高へ移動し、全体会と研究発表、授業別分科会、実践事例発表会を行った。

　３日目は、旭川トーヨーホテルを会場に、「派遣への道」「素材／教材化へのネットワーク」「在外教育施設の未来像」に関するトーキングテーブルを実施したあと、旭川市旭山動物園と美瑛などで野外地域巡検を行った。

(関係団体 2019-09-02付)