札幌市教委と市立高・特校長会　将来の職業選択考える　市内事業所で職場体験学習

（市町村 2019-09-20付）

絵コンテ作成前、面白い世界のＣＭも紹介した

　札幌市教委と札幌市立高校・特別支援学校長会（林恵子会長）は１１日と１８日、市内の事業所で職場体験学習を実施した。うち、１１日は市立札幌藻岩高校と市立札幌平岸高校の２年生と市立札幌清田高校の１年生９６３人が約１８０事業所を訪問。広告デザインや模擬裁判、弁護士会の協力によるディベートなどの体験を通して、将来の職業選択について考えた。

　市教委は平成２６年３月に策定した札幌市教育振興基本計画に基づき、将来の生き方や進路について考えさせる進路探究学習を推進。企業講話や職場体験学習、就業体験を全校で実施している。

　生徒の職業観・勤労観の育成や学習意欲を高めることが目的の職場体験学習は、１１日に市立札幌藻岩高と市立札幌平岸高の２年生、市立札幌清田高の１年生９６３人が約１８０事業所を訪問。１８日に市立札幌旭丘高校の１年生と市立札幌新川高校の２年生６４３人が約１３０事業所を訪問した。

　１１日には、市教委で「北海道広告業協会と㈱インサイトの協力による広告デザイン・CM企画」を開催。インサイトの早坂涼氏と寺谷薫氏が講師として指導した。

　はじめに、２人が携わった広告やCMの紹介など仕事内容などを説明。また、北海道広告業協会の藤原裕倫氏が「広告はイメージを用いるもの。きょうは楽しんで参加してほしい」と呼びかけた。

　続いて広告の流れについて説明を受けたあと、１０代向け「スマホ依存」注意喚起キャンペーン（仮）の企画書を作成した。

　広告主を札幌市とし、メーンターゲット層に中高生の男女を設定。「スマホ依存の現実を知ってもらえるきっかけをつくり、適切な使用について少しでも興味・関心をもってほしい」と依頼されたとの想定で、３０秒のテレビCM絵コンテ作成に挑戦した。

　講師から、「自由な発想で取り組んでほしい」とアドバイスを受けたあと、参加者は２つのグループに分かれて作業を開始した。

　平岸高のグループは、スマホに夢中になりすぎたことによって起こる様々な出来事を３つのシチュエーションで展開。

　藻岩高と清田高のグループは、通信すると「ハンドマン（手のキャラクター）」が飛び出してくる世界の話をショートドラマのような表現で展開。生徒たちはグループで意見を出し合いながら、絵コンテ作成に取り組んだ。

(市町村 2019-09-20付)