釧路市教委・全国学力調査結果　小国語全国平均上回る　中は全教科全国・全道下回る

（市町村 2019-10-01付）

釧路市立小・中学校の全国学力・学習状況調査領域別結果（クリックすると拡大表示されます）

　【釧路発】釧路市教委は本年度の全国学力・学習状況調査結果をまとめた。小学校では、国語が全国平均を２・０ポイント上回った一方で、算数が１・２ポイント下回った。中学校では、国語、数学、英語すべてで全国・全道平均を下回った。市教委の大山稔彦教育指導参事は「中学校で平均を下回ったことを重く受け止めている。学校と連携して、規則正しい生活や学習習慣の重要性を家庭にも周知していきたい」と話している。

　調査は市立小学校２６校、市立中学校１５校で実施。中学で初めて英語が導入されたほか、小中ともに従来の基礎・応用の区分をなくし、知識と活用を一体的に問う出題方式に変更された。平均正答率は、国から提供されたデータをもとに小数点第１位まで独自に算出したもの。

　各教科の領域別平均正答率をみると、小学校では、国語の全領域、算数１領域が全国平均を上回った。全道平均と比較すると国語全領域、算数３領域が上回った。

　中学校では、国語、数学とも全領域で全国・全道平均を下回った。特に数学の「関数」「資料の活用」で全国との差が大きかった。

　市教委では、学力調査と質問紙調査の結果から、学力が上位となった子どもの特徴を分析。「友達と話し合う活動を通じて、自分の考えを深めたり広げたりできている」「授業で学んだことをほかの学習に生かしている」などとした。家庭での取組についても分析し、学力が上位となった子どもの特徴として、「毎日朝食を食べている」「家の人に学校での出来事について話している」ことなどを挙げた。

　こうした傾向を踏まえて、市教委の大山教育指導参事は、規則的な生活習慣、家庭での学習時間確保の重要性を強調し、学校と連携して家庭にも周知していく考えを示した。

(市町村 2019-10-01付)