情セン研修　「情報」授業づくり　高大接続の視点で理解　知識構成型ジグソー法活用

（道・道教委 2019-10-07付）

演習を行う受講者と重田准教授

　道立教育研究所附属情報処理教育センターは１日から２日間、同所で実践的・体験的な学習活動推進研修「科目“情報”の授業づくりの進め方」を開いた。国立教育政策研究所の上野耕史教育課程調査官と北海道大学情報基盤センターの重田勝介准教授が講義。うち、重田准教授は知識構成型ジグソー法を活用し、高大接続の視点から「情報」の在り方などについて理解を深める講義を行った。

　プログラミングをはじめ新学習指導要領の趣旨を踏まえた授業について理解を深め、実践的指導力の向上を図るとともに、新しい授業の改善・充実に向けた方策を考えることが目的。高校教諭２５人が参加した。

　初日は、上野教育課程調査官が「新学習指導要領と情報教育」をテーマに講義・演習。今後の教育を取り巻く社会変化や中高連携とのかかわりを踏まえながら、中学校・高校の新学習指導要領の改訂の方向性などを説明した。

　２日目は、重田准教授が「共通教科情報科に期待すること」と題して講義を行い、知識構成型ジグゾー法を活用した演習を指導した。

　大学における情報科目「一般情報教育」で扱う内容などを紹介し、情報コミュニケーションなど、高校から学んだ教科情報が基盤となることを挙げた。

　事前アンケートから「教科の指導内容が見えない」「高校の“情報”の在り方は」「高校でプログラミングをどこまで教えるのか」などの不安が挙がっていることにふれ「高校と大学双方の情報教育にかかわる課題、両者を接続するキーワードが多く見られる」と指摘。高校の情報教育と大学の一般情報教育の関連性から、「大学における一般情報教育の現状を知ることで、高大接続の視点からとらえる」ことの重要性を説いた。

　一般情報教育に関する資料をもとに知識構成型ジグソー法を用いて演習。受講者それぞれの「問い」を明確化し、自分たちなりの答えを見い出していく活動を行った。

　このあと、プログラミング教材の活用について講義。参加者はスクラッチなどのプログラミングを通して、アルゴリズムを表現する手段や、プログラミングによってコンピューターを活用する方法について、実践的な指導方法を理解した。

(道・道教委 2019-10-07付)