地方教育行政功労者文科大臣表彰 受賞者の功績
(道・道教委 2019-10-08付)

 令和元年度地方教育行政功労者表彰(文部科学大臣表彰)における、本道関係の受賞者の功績概要はつぎのとおり。=敬称略、役職は8月1日現在=

【都道府県教委関係】

▼鶴羽佳子(道教委委員)

 次代を担う子どもたちが自らの可能性を伸ばし、未来を切り拓いていく力を身に付けることができるよう、自立と共生の2つの理念を柱とした新しい道教育推進計画を策定し、市町村、学校、保護者および地域が一体となった効果的な施策を展開した。

 また、児童生徒が互いに認め合い支え合いながら、健やかに成長できる環境づくりに向け、道いじめ防止基本方針の策定に尽力した。

 さらに、北海道らしい生涯学習の推進に向け、第3次道生涯学習推進基本構想を策定し、生涯学習への積極的な参画を推進した。

【市町村教委関係】

▼番坂啓介(幌延町教委前委員)

 小規模校における遠隔授業、合同授業体制を確立し、平成29年度および30年度には、年間100回を超える遠隔授業を実施したほか、21年度までに町内すべての小・中学校の耐震化を完了するなど、生徒の学習環境の充実を図った。

 また、15年度から年10回程度、地引網体験などの自然体験事業等を行う「ふるさと自然体験チャレンジ教室」を実施し、生涯学習の推進を図るとともに、町内の文化施設である金田心象書道美術館を活用し、定期的に芸術イベントを開催するなど、芸術文化の振興と施設の利用促進を図った。

▼長谷川孝雄(むかわ町教委教育長)

 鵡川中学校および鵡川中央小学校の改築に当たって、地元木材の使用、自然光の採光、照明負荷の低減化やペレットストーブを整備するなど、環境に配慮した施設整備を行ったほか、学校給食センターを設置し、穂別メロンなどの町内の名産物を給食提供し、町の第一次産業について学ぶ機会を設けるなど食育の推進に努めた。

 また、平成25年度から家庭、地域住民および教育委員会で連携し、廃校舎の体育館で宿泊し、課外活動を行う通学合宿事業を実施するなど、子どもたちを守り育てる安全・安心な地域づくりを推し進めた。

▼梅野博(名寄市教委元委員長)

 風連中央小学校改築に当たって、校舎を平屋建てのワンフロアにすることで、子どもたちの活動領域を広げるとともに、壁面に地元産トドマツを活用し、環境教育も視野に入れた施設整備を行った。

 また、なよろ市立天文台「きたすばる」を開館し、小学生が自ら望遠鏡と特別なカメラを用いて、新しい小惑星を発見するプロジェクトを行うなど、学校との連携につなげたほか、市内の小・中学校に児童生徒自身で操作できる学校図書の貸出支援システムを整備するなど、子どもの読書活動を推進した。

▼河原英男(遠軽町教委教育長)

 年1回、遠軽高校を会場として、町内の小・中学校、高校および北見工業大学をはじめ道内の大学と連携し、研究発表や講座を実施する「異校種連携の日」を支援したほか、小・中学校の夏期休業中の学習会において遠軽高の生徒が児童生徒の学習をサポートする小中高ピア・サポートを推進するなど、異校種間における交流や相互理解を深めた。

 また、子どもをもつ家庭への支援と家庭教育力の向上を目的として、『子育て支援ガイドブック』を発行し、乳幼児から中学生までの子どもをもつ家庭に配布するなど、社会教育の充実を図った。

▼月田健二(江別市教委教育長)

 教員免許を持つ学習サポート教員を全小・中学校に配置したほか、外国語活動が必修となっている小学校5・6年生のみならず、全学年の外国語活動の授業に外国語指導助手を派遣するなど、教育環境の充実に努めた。

 また、小学校を会場として、小・中学生が茶道などの伝統的な文化等を体験するえべつ土曜広場や、市内のキャンプ場で小学校4年生から中学生が宿泊体験をする青少年キャンプ村・こんがり王国の実施においては、ボランティア主体で行う企画・運営を支援するなど、社会教育の充実に努めた。

▼古卿誠幸(安平町教委委員)

 学校運営協議会の設置に注力し、平成27年度までにすべての小・中学校に設置したほか、29年度には町内の幼稚園と保育園を統合し設置した認定こども園にも学校運営協議会を設置するなど、地域は大きな学校であるという視点をもって、「地域とともにある学校」の具現化を推進した。

 また、町民主体の実行委員会形式で、各種スポーツ大会や乳幼児を対象としたあそびの広場などを一ヵ月以上にわたって実施する生涯学習フェスティバルの開催を支援し、住民の学習意欲と健康増進の意識の高揚を図った。

▼西川一郎(えりも町教委委員)

 学校訪問を通して校長に町の学力向上推進計画にのっとった取組方策を説明するなどし、学力向上に力を注いだほか、連携型中高一貫教育を進め、えりも中学校とえりも高校の円滑な接続に努めた。

 また、えりも岬小学校の襟裳少年神楽や地域住民による襟裳神楽、えりも高校のえりも駒踊りなど、地域の特色を生かした郷土芸能伝承および教育活動を推進し、ふるさと学習を進めたほか、蝦夷地初の官製道路として整備された猿留山道の環境整備を行う猿留山道復元ボランティア事業を支援するなど、社会教育の推進に寄与した。

(道・道教委 2019-10-08付)

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