札幌市養護教員会が全市研修会　情報モラル教育を学ぶ　小樽市稲穂小の藤平事務主幹招き

（関係団体 2019-10-25付）

スマートフォンのルールづくりの重要性を指摘した

　札幌市養護教員会（小笠原麻実子会長）は２３日、ホテルライフォート札幌で全市研修会を開いた。２４１人が参加。小樽市立稲穂小学校の藤平繁範事務主幹による情報モラル教育の指導方法などについての講演を通して、養護教諭としての資質向上を図った。

　開会式で小笠原会長があいさつ。例年より早期にインフルエンザが流行していることにふれ「本格的な風邪のシーズンとなり、校内の感染拡大防止に努めるほか、自身の感染予防にも注意していこう」と呼びかけた。

　続いて、小樽市立稲穂小の藤平事務主幹が「今日的な情報モラル教育を考える～情報モラル教室後の子どもたちの感想を通して」と題して講演した。

　情報モラル教室を開いている藤平事務主幹は、子どもたち自身が抱えている課題や問題点として、決められた使用時間を設けるなどのスマホルールをつくることや親子関係の構築などを家庭で培っていくことが重要と強調。

　また、ゲームやスマホ依存症の子どもの多くが「家庭や学校に居場所がなく、ゲームに逃げ込まざるを得ない状況」と説明した。

　さらに、情報モラル指導の大目標に、①情報化社会の倫理②法の理解と順守③安全への知恵④情報セキュリティ⑤公共的なネットワーク社会の構築―の５点を示した。

　このうち、情報セキュリティでは、情報セキュリティの基礎・基本を知らせるほか、セキュリティを確保していくことが必要であることなどを周知。「命を守り、楽しく活用するためには、ただ使いこなすのではなく、安全に使いこなすことを教えることが重要」と呼びかけた。

　このほか、スマホ依存症チェック表に記入させたほか、情報モラル教育を実施する上での重要事項として情報モラル教育後の児童生徒に対する個別での指導助言・カウンセリングなど、迅速なサポートを心がけるよう呼びかけた。

(関係団体 2019-10-25付)