道NIE研究会等が全道大会 新聞活用へ実践例学ぶ 公開授業、実践発表通し 札幌セミナー兼ね
(関係団体 2019-10-25付)

NIE研究会月寒小
月寒小・南波教諭の5年社会科の授業を公開した

 道NIE研究会(兼間昌智会長)と道NIE推進協議会(菊池安吉会長)は15日、札幌市立月寒小学校(小野寺伴幸校長)で第24回道NIE研究会全道大会兼NIE第4回札幌地区セミナーを開いた。公開授業や実践発表を通して、新聞活用の実践例を学んだ。

 月寒小の南波健一教諭が指導する5年2組(児童数37人)の社会科「これからの食料生産とわたしたち」を公開した。

 本時は4時間扱いの3時間目。①新聞を読むことを通して言語活動の充実を図る②他者とかかわり合う中で学び合う力を高める―ことを視点に設定。「トレーサビリティの仕組みを利用することのよさに気付き、食の安全性の大切さを考えることができるようにする」ことを目標に授業を展開した。

 南波教諭は、平成28年に帯広市内の食品スーパーで、米国やカナダ産の豚肉の一部を“北海道産”と表示して販売していたことを報道した新聞を活用。見出しの一部をマスキングした上で、「ここに何が書いてあると思う」と質問した。

 視点①から、児童に記事の本文を読ませることで食品表示の大切さを学ばせたほか、マスキングされた見出しに何が書かれているのか想像力を働かせた。

 また、肉類などの食品表示に印字されている個体識別番号をインターネットで検索することで生産地を確認することが可能なトレーサビリティ(追跡可能性)を紹介。一連の使い方を学ばせたのち、グループワークを実施した。

 児童は、「他人が調べるのではなく、自分で調べることで安心感がもてる」「生産者も安心して販売できる」などと発言。視点②から、生産者と消費者の2つの視点で考えることでトレーサビリティの仕組みの良さに気付かせた。

 公開授業後の開会式では、道NIE推進協議会の菊池会長があいさつ。「主体的・対話的で深い学びを実践していくためには新聞がキーワード。小・中・高の校種を超えて新聞はどのような役割を果たしていくのか楽しみ」と話した。

 続いて、あいさつに立った会場校の小野寺校長は「Society5・0という時代を迎えるに当たり、教師はどのような授業を行い、児童を育てていけばよいのか。研究を進めていきたい」との考えを示した。

 このあと、旭川市立愛宕中学校の武井翔教諭が「新聞学習を通して社会への視野を広げる」、札幌新陽高校の細川凌平教諭が「新聞を身近に感じよう!とにかく触れてみる!」をテーマに実践発表した。

(関係団体 2019-10-25付)

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