道都市教育長会が帯広で秋季総会　長谷川会長　防災教育深化を　相次ぐ自然災害受け要請

（関係団体 2019-11-08付）

２９人が出席して協議・情報交換した

　【帯広発】道都市教育長会（会長・長谷川雅英札幌市教委教育長）は６日、ホテル日航ノースランド帯広で令和元年度秋季定期総会を開いた。あいさつした長谷川会長は、過日行われた「世界津波の日」高校生サミットを取り上げ、台風や地震などの自然災害が相次ぐ中で防災教育の深化を呼びかけた。

　冒頭、あいさつに立った長谷川会長は、本年度の関東・東北を中心とした台風被害や前年度の北海道胆振東部地震にふれた上で、「世界津波の日」高校生サミットについて、「子どもたちが自然の脅威への理解を深め、災害から身を守ろうとする“生きる力”を養うことが重要」と述べ、防災教育の深化を呼びかけた。

　開催市を代表して、帯広市教委の池原佳一教育長があいさつ。市の教育の特色として、地元食材を利用した給食の提供や、市初の義務教育学校となる大空学園義務教育学校の開校準備を進めていることなどを説明。教育行政についての議論や情報交換によって「道内各都市におけるより良い教育環境づくりに寄与することを期待する」と述べた。

　帯広市の米沢則寿市長と道教委の佐藤嘉大教育長が祝辞。

　うち、佐藤教育長は本道の教育課題として、①防災教育の大切さ②全国学力・学習状況調査の結果からみえる本道の課題③大学入試への民間英語試験の利用④働き方改革の推進―の４点を挙げ、その対応などについて説明。

　②では、本道の全国学力・学習状況調査の本年度結果から、下位層が減ったことによって道内平均が全国平均に近づいていることを示し、「地域間の差が広がったことが大きな課題」と指摘。各町村で原因究明を行い、分析と対策を立てるよう求めた。

　③については、文部科学省に対して「道立高校での民間試験実施」「受験費用の一部補助」「各大学による試験利用する民間試験の公表」の３点を要望したことを報告した。

　議事に移り、「道都市教育委員会連絡協議会における令和元年度の負担金」「第７３回全国都市教育長協議会定期総会ならびに研究大会帯広大会の実行委員会の設置」「第７２回全国都市教育長協議会定期総会ならびに研究大会山口大会における宣言・決議文起草委員および役員選考委員」「令和３年度の文教施策に関する要望事項（案）」について審議した。

(関係団体 2019-11-08付)