道特協が研究オホーツク北見大会 リーダーシップ発揮を 特別支援 明確に学校経営へ(関係団体 2019-11-11付)
全道各地から会員など約200人が参加した
【網走発】道特別支援学級設置学校長協会(=道特協、三戸奉幸会長)は10月31日から2日間、北見芸術文化ホールなどを会場に第44回経営研究会オホーツク北見大会を開いた。全道各地から会員など約200人が参加。大会主題「一人一人の教育的ニーズに応え、豊かに生きる力を育む特別支援教育の推進と充実」のもと、共生社会の形成に向け、特別支援教育を明確に学校経営に位置付けリーダーシップを一層発揮する学校経営の在り方などについて学んだ。
大会スローガンは「オホーツクブルー輝く豊かな自然と薄荷の街北見から共生社会の実現をめざして」。
初日は、北見市内のホテル黒部で副会長研修会、全道理事研修会などを行った。
2日目に北見芸術文化ホールで行われた開会式では、三戸会長があいさつ。
平成から令和に元号が変わったことにふれ、小・中学校通級による指導の制度化、特殊教育から特別支援教育への転換、インクルーシブ教育システムの構築など、「小・中学校に在籍する障がいのある児童生徒への特別支援教育体制が大きく進展した時期だった」と平成を振り返った。
来年度には小学校新学習指導要領が全面実施され、「特別支援学級や通級による指導の一層の充実はもとより、通常の学級での学習や生活に困り感のある児童生徒に対する指導方法や工夫などについて、校長が積極的にリードしていくことが求められる時代になると考えられる」と強調。教職員の専門性の向上、支援体制のさらなる充実など、「特別支援教育の様々な課題の解決に向け、校長自らが研鑚を積み、専門性を高め、リーダーシップを発揮していけるよう、全道の校長の連携を深めていきたい」と、実り多い大会になることを期待した。
開催地を代表してあいさつに立った石塚洋司実行委員長は、オホーツク管内で初となる大会開催に当たって協力を得た関係者に謝意を示すとともに、「児童生徒一人ひとりの教育的ニーズに応じた実践面の一層の充実・深化のため活発な研究協議を」と呼びかけた。
道教委の佐藤嘉大教育長(代読・上林宏文教育指導監)と辻直孝北見市長が来賓祝辞。
上林教育指導監は、「特別支援教育を学校教育活性化の要として位置付け、障がいのある児童生徒を支援する体制の整備や、交流および共同学習の一層の充実に向け、リーダーシップを発揮してほしい」と述べた。
辻市長は、「特別支援教育の意義を踏まえた学校経営の姿をともに学び合い、情報を交流し、大きな知識と意欲という成果をもち帰ってほしい」と呼びかけた。
全体研修に移り、上林教育指導監が「特別支援教育の推進と学校経営」と題して講演。
自立活動における「自立」について、「よりよく生きていこうとすること」と説明。特別支援学級では、「教育課程に自立活動を取り入れ、その指導の充実を図ることが必要」と述べ、具体的な指導例などを紹介した。
また、小・中学校は「インクルーシブ教育システムにおける最先端の教育機関」とし、教職員に適切な指導助言や情報提供を行うなど、「校長のリーダーシップのもと、学校全体で特別支援教育に取り組むことが必要」と呼びかけた。
午後からは、A分科会「特別支援学級等における特別支援教育の充実と学校経営の在り方」、B分科会「教職員の意識改革及び支援体制の構築と学校経営の在り方」で提言に基づく研究協議を行った。
各分科会の提言と提言者はつぎのとおり。=敬称略=
▼A分科会
▽提言1「交流及び協同学習の在り方と教育課程の編成にかかわる校長の取組」=打矢和美(小樽市立望洋台小校長)
▽提言2「個別の指導計画・個別の教育支援計画の活用と一貫した指導にかかわる校長の取組」=桑原啓成(富良野市立東小校長)
▼B分科会
▽提言3「教職員や特別支援教育コーディネーターの専門性・資質向上にかかわる校長の取組」=吉岡ゆかり(苫小牧市立勇払小校長)
▽提言4「学校間・校種間・関係機関との連携による特別支援体制の充実にかかわる校長の取組」=平野秀一(浦河町立浦河第一中校長)
(関係団体 2019-11-11付)
その他の記事( 関係団体)
道中学校長会第5回理事研修会 重大な決意と覚悟を 働き方改革推進で新沼会長
道中学校長会が8日にホテルライフォート札幌で開いた第5回理事研修会(12日付1面既報)では、新沼潔会長が学校の働き方改革の推進などについて説明した。働き方改革では、部活動改革が最重要課題と...(2019-11-13) 全て読む
十勝地区国際理解教育研究会が大会 世界を視野に行動力を 90人参加し授業や討議
【帯広発】十勝地区国際理解教育研究会(山川修会長)は10月30日、音更町立柳町小学校(伊藤道彦校長)と音更町立共栄中学校(阿部立校長)を会場に第40回十勝地区国際理解教育研究大会音更大会を...(2019-11-13) 全て読む
北教組と道私教協が合同教研 競争と管理の政策転換を 給特法廃止へ運動強化 北教組信岡委員長
北教組(信岡聡中央執行委員長)と道私教協(川又英弘執行委員長)は1日から3日間、ゆうばり文化スポーツセンターなどを会場に、第69次合同教育研究全道集会を開いた。初日、開会あいさつに立った北...(2019-11-12) 全て読む
道中 第5回理事研修会 決意と覚悟もち推進を 新沼会長が働き方改革で
道中学校長会(新沼潔会長)は8日、ホテルライフォート札幌で第5回理事研修会を開いた。9月の第61回研究大会空知・岩見沢大会の成果を報告したほか、次年度の函館大会に向けて、空知地区と函館市の...(2019-11-12) 全て読む
道公立学校事務長会が研究協議会 円滑な事務室経営を 課題解決に向け坂井会長
道公立学校事務長会(坂井秀昭会長)は8日、ホテルライフォート札幌で令和元年度調査研究推進委員研究協議会を開いた。本部役員、各支部調査研究推進委員など27人が出席。坂井会長は、学校事務を取り...(2019-11-12) 全て読む
釧路へき複連ゼミナール白糠大会 間接指導の学び実践 43人参加し研究協議
【釧路発】釧路へき地複式教育研究連盟(中村研自委員長)は10月30日、白糠町立茶路小中学校で釧路へき地複式教育研究連盟ゼミナール白糠大会を開いた。管内から教職員や大学関係者など43人が参加...(2019-11-08) 全て読む
自治労北学労・札学労が定期大会 賃金・労働条件を守る 2020年度運動方針決定
第42回自治労北海道学校事務労働組合(=自治労北学労)定期大会・第46回自治労札幌市学校事務労働組合(=自治労札学労)定期大会が10月29日、札幌市民ホールで開かれた。「組合員の賃金・労働...(2019-11-08) 全て読む
第74回道社会科教育研究蘭越大会 授業改善について考察 7つの公開授業や講演など
【小樽発】道社会科教育連盟、後志社会科研究協議会主催の第74回北海道社会科教育研究大会蘭越大会が1日、蘭越町立蘭越小学校を主会場に開かれた。全道から約230人が参加。小・中学校3校7つの公...(2019-11-08) 全て読む
運動・組織 強く大きく 当面する諸闘争の取組 道高教組
道高教組(尾張聡中央執行委員長)が10月26日から2日間、札幌市内の道高校教職員センターで開いた第235回中央委員会(6日付3面既報)では、第1号議案「当面する諸闘争の取組」として本年度後...(2019-11-08) 全て読む
道都市教育長会が帯広で秋季総会 長谷川会長 防災教育深化を 相次ぐ自然災害受け要請
【帯広発】道都市教育長会(会長・長谷川雅英札幌市教委教育長)は6日、ホテル日航ノースランド帯広で令和元年度秋季定期総会を開いた。あいさつした長谷川会長は、過日行われた「世界津波の日」高校生...(2019-11-08) 全て読む