道教委が市町村教委新任委員研　考えや思い　主張が大切　講義で前委員・鶴羽さん

（道・道教委 2019-11-21付）

７２人が参加した

　道教委は１９日、道庁別館で令和元年度市町村教委新任委員研修会を開いた。前道教委委員の鶴羽佳子さんが「教育委員の役割と学校訪問の見方」と題して講義。委員の職務を振り返り、各地域の教育の充実・発展に向け、それぞれの立場で自分の考えや思いを主張する大切さを説いた。

　研修会は、市町村教委の新任委員に対し、教育委員会制度の理念や教育行政の諸課題などに関する知識・情報の修得機会を提供することを目的に開いたもの。７２人が参加した。

　開会に当たり、総務政策局総務課の山口利之法制・会計指導担当課長があいさつ。研修会を日ごろ感じている悩みや不安の解消に少しでも役立てるとともに、得た知識を今後の教育活動に生かすよう期待を寄せた。

　続いて、前道教委委員で㈱オフィス鶴羽の代表取締役を務める鶴羽さんが講義。２期８年に及んだ委員の職務を振り返った。

　鶴羽さんは、各地域の子どもや住民のために意見を伝える委員の役割を説明。「教員のモチベーションを上げる意味で外からの声は重要。それぞれの立場で自分の考えや思いを主張してほしい」と求めた。

　また、学校訪問の際の様子を写真で紹介しながら、授業視察時のポイントとして「教室の整理整頓」「ノート指導」などを提示。委員だからできることとして、①地域の子どもたちのために住民代表として意見を言える②学校と地域、学校と教育委員会の橋渡し③ＰＴＡや学校、教育局の事業や行事に参加し、現場を知る―の３点を挙げ、各教育委員の今後の活躍に期待した。

　このほか、授業づくりについて先進的な取組を進める秋田県の実践事例などを紹介した。

　このあと、道教委の橋場弘之委員が「教育委員の役割」、道立教育研究所の北村善春所長が「今日的な教育課題の解決に向けて教育委員に求められることは何か」をテーマにそれぞれ講義を行った。

(道・道教委 2019-11-21付)