学力向上プラン取組評価結果 3項目で目標値10P超 宗谷局 学習習慣の定着が課題
(道・道教委 2019-11-20付)

 【稚内発】宗谷教育局は、「宗谷の学力向上プラン3つの柱」に基づく取組の評価結果をまとめた。小学校では、「授業の最後にまとめや確認の問題を行う時間があったか」との質問に対し、「当てはまる」と回答した児童の割合が本年度の目標値59%を21ポイント上回る80%となるなど、小学校で2項目、中学校で1項目が目標値を10ポイント以上上回った。宗谷教育局は、家庭との連携による学習習慣の定着を課題に挙げた。

 宗谷管内では、管内学力向上推進委員会が中心となり、平成30年度末に、①検証改善サイクルの確立②授業改善の推進③学習習慣、生活習慣の確立―の3つの柱からなる宗谷の学力向上プランを策定。令和3年度までに全国学力・学習状況調査において国語、算数・数学の平均正答率を全国平均以上にすることを総括的目標に掲げた。

 今回、それぞれの柱ごとに設定した計8つの目標指標に基づき、各学校における4~7月までの取組状況を把握するために調査した。管内の全小・中学校でアンケートを行い、小学校38校の5年生472人と保護者1938人、中学校22校の2年生537人と保護者1219人が回答。

 8つの目標指標のうち、本年度の目標値を達成したのは、小学校で6項目、中学校で4項目。また、目標値を10ポイント以上上回ったのは、小学校で2項目、中学校で1項目だった。

 主なものでは、小学校の授業改善推進のうち、「授業の最後にまとめや確認の問題を行う時間があったか」との質問に対し、「当てはまる」と回答した児童の割合は、本年度の目標値59%を21ポイント上回る80%だった。また、学習習慣・生活習慣の確立のうち、「毎日、家庭学習(宿題を含む)は必ずするか」では、「している」と回答した児童の割合が71%と目標値54%を17ポイント上回った。

 中学校では、検証改善サイクルの確立のうち、「生徒の姿や地域の現状等に関する調査や各種データ等に基づき、教育課程を編成し、実施し、評価して改善を図る一連のPDCAサイクルを確立しているか」との質問に対し、「よくしている」学校の割合は目標値56%を17ポイント上回る73%だった。

 一方、小・中学校共に本年度の目標値を下回ったのは、保護者に対する質問「学校は、学力向上の取組やその取組の成果を分かりやすく伝えているか」に対し、「分かりやすく伝えている」と回答した割合が小学校51%(目標値65%)、中学校42%(同52%)と、児童生徒に対して「学校の授業以外(放課後学習等を含めて)で1日当たりどれくらい勉強するか」との質問に対して「60分(中学生は90分)以上する」と回答した割合が小学生47%(同66%)、中学生28%(同65%)だった。

 宗谷教育局は「家庭との連携による学習習慣の定着が課題。各市町村教委や校長会等と課題を共有し、各地域や学校の実態に応じた支援に努めていきたい」と話している。今後、来年1月に2回目となる評価結果を取りまとめ、管内学力向上推進会議を開催するなどして、本年度の学力向上に向けた取組の成果と課題、今後の改善策について協議する。

(道・道教委 2019-11-20付)

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