道エネルギー環境教育研究札幌大会 限られた電気を有効活用 小中6校の理科授業など公開(関係団体 2019-12-03付)
全道から約130人が参加した
道エネルギー環境教育研究委員会(小池千秋委員長)は11月29日から2日間、札幌市立藻岩小学校などを会場に第8回道エネルギー環境教育研究大会札幌大会を開いた。小・中学校6校の授業を公開。うち、札幌市立信濃小学校6年の理科授業では、限られた電気エネルギーの有効活用について考える授業を展開した。
研究主題は「“生きる力”を培うエネルギー環境教育の実践~持続可能な社会をめざし、自ら行動する力を育むエネルギー環境教育」。全道から約130人が参加した。
初日、藻岩小で行われた開会式では、小池委員長があいさつ。
校種・教科を越えた会員が一堂に会する研究大会が持続可能な社会づくりの担い手となる子どもの育成に資するものになるよう祈念した。
研究部会所属の札幌市立白石中学校・森山政樹教諭が大会研究主題について解説。各教科・領域等の学習において、子どもたち自らがより良いエネルギーの使い方や生活を考えて活動することで持続可能な社会づくりの担い手として必要な“生きる力”を育むことを目指して研究を進めていることを伝えた。
同会場で、小学校3校の社会科、理科、特別の教科 道徳、中学校3校の社会科、理科、技術・家庭科の6授業を公開した。
うち、札幌市立信濃小6年2組(児童数36人)の理科「電気の利用」は、坂下哲哉教諭が指導。複数のコンデンサにためた電気を使って様々なものを動かす活動を通して、限られた電気エネルギーの有効活用について考える授業を展開した。
前時までに児童は、電流計などを使った学習活動を通して、変換するものによって使う電気の量が違うということを学習してきた。
8時間扱いの7時間目に当たる本時では、目標に、①自分が経験したブラックアウトと結び付けながら実験結果を多面的にとらえ、限られた電気の使い方を考えて判断する②変換するものによって使う電気の量が違うことを理解し、自身の願いに合ったものを選択する―の2点を設定。児童がこれまでの学習経験を生かし、エネルギーの有効活用について考え、判断できるようにすることをねらった。
坂下教諭は、昨年発生した北海道胆振東部地震におけるブラックアウトを振り返り、児童たちに3つのコンデンサの電気を長時間使う方法を考えさせた。
児童はグループごとにコンデンサを豆電球、電子オルゴール、電熱線とつないで実験。被災時を想定し生活の中での必要性を踏まえ、それぞれ優先順位を考え合った。
児童の意見を踏まえ、坂下教諭は「長い時間電気を使用するためには消費電力の組み合わせを考えて節約することが必要」とまとめた。
公開授業後には、授業分科会を実施した。
2日目はホテルライフォート札幌に会場を移し、授業分科会報告を行ったほか、北海道電力㈱広報部広報推進グループの三上博光エネルギー広報担当課長が「なぜ起きた!北海道のブラックアウト」と題して記念講演を行った。
(関係団体 2019-12-03付)
その他の記事( 関係団体)
胆振幼小中高一貫教育研究大会開く 佐々木会長 一貫性強化を より良い授業の在り方探る
【室蘭発】胆振管内幼小中高一貫教育研究大会が11月28日、伊達市立光陵中学校などで開かれた。胆振管内幼小中高一貫教育研究協議会(佐々木淳会長)が主催。管内の幼稚園から高校までの教員ら約10...(2019-12-05) 全て読む
札中放が放送教育研究大会 ICT活用法など学習 2年理科天気予報で災害防止
札幌市中学校放送教育研究会(=札中放、熊谷誠二会長)は2日、市立札苗北中学校(山田悟校長)で中学校放送教育研究会研究大会を開いた。約20人が参加。札苗北中2年生対象の理科の公開授業のほか、...(2019-12-05) 全て読む
道評研が札幌で第51回研究大会 指導と評価の一体化を 小松田会長 授業改善の推進要請
道教育評価研究会(=道評研、小松田靖会長)は11月29日、札幌市内のかでる2・7で第51回道教育評価研究大会を開いた。新学習指導要領のもとでの授業づくりや評価について、実践発表や研究協議を...(2019-12-04) 全て読む
道中体連が創立60周年記念式典 成長に寄与する部活動へ 藤井会長が決意表明
道中学校体育連盟(藤井勲一会長)は11月29日、ホテルライフォート札幌で創立60周年記念式典・祝賀会を挙行した。藤井会長は「部活動が生徒、指導者の成長と前進に寄与するものとなるよう、今後も...(2019-12-03) 全て読む
北数教小学校部会札幌支部が大会 実感し育む問う力 公開授業 山鼻小5年「割合」
道算数数学教育会(=北数教)小学校部会札幌支部(木村まどか支部長)は11月29日、札幌市内の小学校6校を会場に第51回研究大会を開いた。市立山鼻小学校では花田俊太教諭が5年生「割合」の授業...(2019-12-03) 全て読む
函館盲で道視覚障害教育研究大会 指導・支援の在り方探究 パラメダリスト・秋山さん講演
【函館発】道視覚障害教育研究会(=道視研)と全日本盲学校教育研究会道支部は11月中旬の2日間、函館盲学校(辻山しのぶ校長)で道視覚障害教育研究大会を開いた。道内の盲学校や視覚支援学校から5...(2019-12-02) 全て読む
札幌で寒地技術シンポジウム 北海道の魅力 本質みて 雪に関連した授業実践発表
道開発技術センター(=dec、山口登美男理事長)は11月27日から3日間、札幌市教育文化会館で第35回寒地技術シンポジウムを開いた。新設の「ほっかいどう学」分科会では、教員が雪に関連した多...(2019-12-02) 全て読む
積丹町へき地複式教育研究大会 遠隔授業を初公開 4年道徳 3校5児童対象に
【小樽発】積丹町へき地・複式教育連盟等主催の積丹町へき地複式教育研究大会が21日、積丹町立日司小学校(山田正校長)・野塚小学校(横山政彦校長)・余別小学校(代永研校長)で開かれた。約40人...(2019-11-29) 全て読む
非常用電源補助の適用を 札私幼・札私幼P連が市に要望
札幌市私立幼稚園連合会(=札私幼、前田元照会長)と札幌市私立幼稚園PTA連合会(=札私幼P連、佐々木和也会長)は25日、札幌市に令和2年度予算に対する要望書を提出した。札私幼は新たな要望と...(2019-11-29) 全て読む
知内町校長会 学びの充実検討会議 ICT有効活用求める 学力調査分析もとに協議
【函館発】知内町校長会(三上幸喜会長)は11月上旬、町中央公民館で学びの充実検討会議を開いた。町内の幼・小・中・高の教職員など21人が出席。本年度の全国学力・学習状況調査の分析結果や児童生...(2019-11-28) 全て読む