釧路局若手職員が自主研究会　環境教育の向上に貢献　１５人で「水曜ゼミナール」

（道・道教委 2020-01-10付）

　【釧路発】釧路教育局の若手職員が自主研究グループ「水曜ゼミナール」を立ち上げ、管内の自然をテーマに環境教育研究に取り組んでいる。企画総務課の佐藤裕紀主事をリーダーに計１５人が参加し、釧路地方気象台やネイパル厚岸などの協力を得ながら、釧路の特色ある自然環境などの情報を収集。管内の環境教育向上に貢献しようと精力的に活動している。

　教育局の若手職員１５人は昨年７月、道総務部の道職員自主研究活動推進事業に応募。同事業の支援を受けて、研究を進めることとした。

　研究テーマは「地域の気象条件や自然環境などを踏まえた環境教育の在り方」。グループ名は「毎週水曜日に研究の時間を取ろう」との思いを込めて「水曜ゼミナール」とした。

　研究は、釧路地方気象台、ネイパル厚岸、環境省釧路自然環境事務所、林野庁根釧西部森林管理署の協力を得て実施する研修会が大きな柱となる。各研修会に向けての事前勉強会や研修後の取りまとめを通して、研究内容を深める計画。

　昨年９月には、ネイパル厚岸で最初の研修会を開催。厚岸湾でのカヌー活動で波と風を体感したほか、厚岸町海事記念館で水産業の歴史・文化などにふれ、１泊２日で釧路の「海」を学んだ。

　リーダーを務める佐藤主事は「私たち事務職員はデスクワークが中心なので、最初に体験的な活動ができたのは大きな意味があった。全員で１つのことに取り組み、研究に弾みがついた」と話す。

　現在、釧路地方気象台、釧路自然環境事務所との研修会に向け準備を進めており、今月下旬に開催したい考え。釧路地方気象台との研修会では、管内の気候について知識を深め、環境教育や防災教育への生かし方を考える予定。釧路自然環境事務所との研修会では、管内の自然環境や生態系を学び、環境教育への生かし方を検討する計画となっている。

　このほか、根釧西部森林管理署との研修会も計画しており、森林環境教育の取組を学ぶ予定となっている。研修会で学んだ内容は成果報告書にまとめ、２月ごろの完成を目指す。

　川端雄一局長は「通常の業務で忙しいとは思うが、見聞を広めるよい機会。頑張ってほしい」と応援している。

(道・道教委 2020-01-10付)