特セン肢体不自由・病弱教育部会 チーム学校で実施体制 医療的ケア等への対応(道・道教委 2020-01-15付)
松本氏が家族の心情に寄り添った支援について講義
道立特別支援教育センターは9日、同所で特別支援学校専門コース(肢体不自由・病弱教育部会)を開いた。道教委の「高度な医療的ケア等に対応するための研修会」との合同開催。肢体不自由・病弱特別支援学校教員と学校に勤務する看護師ら40人が一堂に会し、学校における医療的ケアの意義や、チーム学校で考える医療的ケア実施体制について理解を深めた。
同センターは各障がい種の専門的な指導の充実を図ることをねらって、冬季休業期間中に自主的コース「特別支援学校専門コース」を開講。昨年12月27日には知的障がい教育、今月6日には視覚障がい教育、10日には聴覚障がい教育の各部会を開いた。
道教委の研修と合同開催となったこの日は、高度医療的ケア児の理解や具体的な対応に関する知識や技能を習得することで、校内支援体制の充実に資することが目的。
はじめに、道教委特別支援教育課の津川周一主査が趣旨説明。
本道における医療的ケア児の推移や、学校における医療的ケア児の状況などについてのデータを交え、学校における医療的ケアの現状と課題について説明した。
つぎに、医療法人稲生会ケア部門統括管理者の松木由理氏が「家族の心情に寄り添った支援~小児在宅看護における家族支援と看護師の思い」と題して講義。
家族支援のポイントとして「家族の休息・負担軽減」「持続可能な日常生活の組み立て」や「家族の努力や気持ち、意思決定を理解・尊重すること」の重要性を示した。
また、医療的ケア児とその家族に寄り添いながら訪問看護を進めてきた経験から「子どもと家族から学ぶ、一緒に考える姿勢」を大切にしていると伝えた。
続いて、「チーム学校で医療的ケアを進めるために」をテーマに協議。室蘭養護学校の髙橋明日香看護師による研修報告などをふまえ、学校と看護師、保護者、関係機関などがチームで医療的ケアを進めるための方策をグループ協議した。
このあと、道教委の医療的ケア指導医を務める稲生会の土畠智幸理事長が「子どもの生涯を見据えた支援」と題して講義。
指導医としての活動や、道小児等在宅医療連携拠点事業YeLLの活動、子どもの生涯を見据えた支援などについて紹介した上で、今後の課題として、道内すべての自治体における仕組みづくりや、医療的ケア児の生涯を見据えた支援の必要性などを挙げた。
(道・道教委 2020-01-15付)
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