感染症危機管理対策本部第９回会議　保護者等の意向把握必要　分散登校実施へ検討

（コロナウイルス関連 2020-03-05付）

　道感染症危機管理対策本部会議の第９回本部員会議が３日、道庁本庁舎テレビ会議室で開かれた。鈴木直道知事をはじめ、佐藤嘉大教育長など幹部約３０人が出席。佐藤教育長は、臨時休業期間中に児童生徒を複数回に分けて登校させる“分散登校”の実施に当たり、保護者等の考えの把握や、放課後児童クラブの運営、教職員の勤務の在り方について整理する必要性を示した。

　会議は、遠隔テレビシステムで各振興局とつないで実施した。

　道保健福祉部が新型コロナウイルスの現状について報告したあと、各部所管の今後の対応について確認。道教委所管では、佐藤教育長が教職員の健康チェックの実施状況を報告したほか、分散登校の在り方について見解を述べた。

　分散登校の取扱いについて、先日テレビ会議で各市町村教委の教育長と意見交換を行ったことにふれ、各教育長から臨時休業の長期化に伴って、「保護者や教員などから心配の声が寄せられていることから分散登校を実施してほしい」との声が上がったことを報告した。

　一方、文部科学省と厚生労働省の連名で、学校を放課後児童クラブとして活用して教員が携わることを可能とする旨の通知が発出されたことにふれ、「臨時休校を実施している学校と学童保育を行う学校との整合性・在り方について整理が必要」との認識を示した。

　また、厚労省の専門家会議で北海道における感染拡大の現状、若者が感染を拡大させるリスクがあるとの見解、北海道として潜在的に感染している可能性がある人の推計などが示されたことを踏まえ、「児童生徒の登校について保護者等の考えを把握する必要がある」と強調。

　これらの状況を踏まえ、保護者や教員、各自治体の考えを確認すること、臨時休業中の放課後児童クラブの運営や、教職員の勤務の在り方を整理する必要性を示した。

　鈴木知事は、臨時休業が長期化していることを踏まえ、生活リズムの乱れ、外出を控える中でのストレスなどを懸念。特に小学校低学年、特別な支援が必要な児童生徒のケアの必要性を強調した。「早期の終息に向け、様々な対策を積極的に実施し、感染症対策に万全を期す」との考えを述べ、“やるべきことはすべてやる”という考えのもと、それぞれの立場で考えられる各種取組を一層進めるよう呼びかけた。

(コロナウイルス関連 2020-03-05付)