新型コロナウイルス感染防止対策　札幌市教委の対応

（コロナウイルス関連 2020-03-06付）

◆学校から情報発信　面談で心のケアも　教育委員会議で方針

　札幌市教委は、５日の教育委員会会議で新型コロナウイルス感染症への今後の対応方針を示した。市立小・中学校に３日付で通知「臨時休業中の児童生徒への情報発信について」を発出したことに伴い、臨時休業中の児童生徒への精神面の不安を緩和するための対応を求めている。学校からの情報発信のほか、不安を抱えている児童生徒の心のケアとして面談を実施するなど不安の解消に努めていくことを対応例として提案している。なお、臨時休業期間の延長や分散登校などは行わない予定とした。

　通知「臨時休業中の児童生徒への情報発信について」では学校からの情報発信として「学習・生活上の取組や工夫」「学級や部活動の仲間に向けた励ましのメッセージ」などを教職員が児童会・生徒会の代表等から電話で聞き取るなどして収集した上で、学校のホームページ等に掲載することなどを求めている。

　児童生徒への励ましや参考となる言葉を発信することを目的とするほか、市教委は市スクールカウンセラースーパーバイザーによる児童生徒や保護者に向けたメンタルヘルス等にかかるコラムを制作する。各校への提供を予定しており、学校ホームページなどで公開することなどを提案している。

　市教委は、今後も心理的・体力的な不安の緩和として、体づくり運動等の動画を公式無料動画サイトYouTubeやTwitterに投稿するなど、SNSを活用した情報発信に努めていくほか、児童生徒、保護者の学習面の負担軽減策として家庭でも対応可能な学習例などについても掲載を検討する予定。

　また、分散登校は実施せず、現段階では１６日からの登校を実施していく方針。

◆子どもの世話など休暇の扱い定める　教育職員ら対象

　札幌市教委は４日、市立校長・園長宛に新型コロナウイルス感染症に関する休暇の取扱い等について通知を発出した。小・中学校などの臨時休業および保育園・幼稚園の臨時休園などによって、子どもの世話を行う必要がある人について、休暇取得の申請があった場合に特別休暇とするもの。感染の症状がある人または同居の親族等に症状がある場合についても、所属長などが聞き取りを行った上で特別休暇とする。

　対象は、教育職員（期限付教諭も含む）および学校事務職員、栄養士、理学療法士、作業療法士、現業職員。

　小・中学校、高校などの臨時休業や保育園・幼稚園の臨時休園といった事情により、子どもの世話を行う必要がある人から、休暇取得の申請があった場合、親族などへの子どもの世話の依頼や、学童保育の活用など、他の手段を尽くしてもなお本人が子どもの世話を行う必要があると認められる場合には特別休暇を承認する。

　また、感染の症状がある人または同居の親族等に症状がある人について、休暇取得の申請があった場合、所属長などが職員に直接聞き取りを行った上で、職員またはその同居の親族などに新型コロナウイルスの主な症状（発熱・咳など）があり、勤務しないことがやむを得ないと認められる場合には特別休暇を取得可能とする。

(コロナウイルス関連 2020-03-06付)