木古内町2年度教育行政執行方針 中学数学に非常勤講師 退職人材活用し美術科にも
(市町村 2020-04-02付)

木古内町教委野村広章
木古内町教委・野村広章教育長

 【函館発】木古内町教委の野村広章教育長は令和2年度教育行政執行方針で、免許外指導の解消を図るため、道教委の退職者人材活用によって中学校の美術科に非常勤講師を配置するとともに、少人数指導充実のため数学科非常勤講師を配置する考えを示した。また、地域社会と学校が一体となって子どもたちを育む学校運営協議会(コミュニティ・スクール)の充実に努めていくとした。

 執行方針の概要はつぎのとおり。

▼確かな学力の向上

 全国学力・学習状況調査や標準学力検査等の結果から、子どもたちの学力の成果と課題を分析し、分かる・できる喜びや楽しさを実感させるための授業改善に努めるとともに、各学校の学力向上プランの検証改善サイクルに沿って組織的な取組を進める。

 チーム・ティーチングの充実やICT機器を活用した分かる授業づくりに努めていく。放課後や長期休業中における補充的学習やチャレンジテストを活用し、個に応じたきめ細かな指導の充実に努める。家庭での学習習慣確立のため、生活リズムチェックシートの活用を進める。

 中学校においては、免許外指導の解消を図るため、道教委の退職者人材活用による美術科非常勤講師を配置するとともに、少人数指導充実のための数学科非常勤講師を配置し、引き続き質の高い授業に努める。

▼新しい時代に対応した教育の推進

 プログラミング教育における学習教材を導入するとともに、ICT支援員を招へいし、教師の機器操作の補助やICTを活用した授業の助言など、実務的な支援を推進する。

 インターネット利用トラブルへの対応や情報モラルについては、保育園、小・中学校の連携はもとより、学校・家庭・地域の連携を図り、生徒指導や保護者への啓発活動に努める。

 中学校の英語科はもとより小学校における外国語活動などの充実のため、ALT(外国語指導助手)を活用し引き続き子どもたちの対話的な学びにつながる学習活動を推進する。昨年、木古内中学校に開設したイングリッシュルームの活用や社会教育事業との連携によるイングリッシュキャンプ事業を行うとともに、英語弁論大会などへの積極的な参加奨励に努める。

▼特別支援教育の推進

 特別支援教育コーディネーターを中心に校内研修を推進するとともに、個別の教育支援計画や指導計画を作成し効果的に活用することに努める。特別支援教育パートナーティーチャー派遣事業を活用するとともに、保育園や関係機関との連携によって就学前の状況把握に努める。

 支援を必要とする子どもたちのために、特別支援教育支援員を6人配置して、各学校の状況や子どもの教育ニーズに応じたきめ細かな支援に努めていく。

▼地域とともにある学校づくり

「地域でどのような子どもを育てるのか、何を実現していくのか」といったビジョンを地域社会と学校が一体となって子どもたちを育む学校運営協議会(コミュニティ・スクール)の充実に努めていく。

 安全教育については、子どもたちが社会や自然の様々な危険を理解し自らの命を自ら守り抜くため、小・中学校の学校安全計画の改善・充実を図るとともに、主体的に行動する態度を身に付けさせるため、交通安全教室や防災訓練を計画的に実施していく。登下校時の総合的な安全対策についても、警察や関係機関と連携を図り取り組む。

▼教職員の資質・能力向上

 9年間の学びの系統性や連続性を踏まえた授業改善や、生徒指導の機能を生かした学級経営の充実を目指し、教育課程・生徒指導等に関する各種研修会や校内研修をはじめ、道教委指導主事の学校訪問指導等によって教師力向上を図る。

 町教育研究所の研究や校長会、教頭会の活動を支援するとともに、学力向上や体力向上のための先進地への研修派遣を進める。

 教職員の長時間労働の対応については、町アクションプランに基づき定時退勤日の設定や長期休業期間中の学校閉庁日等の取組を進め、子どもと向き合う時間の確保に努める。

(市町村 2020-04-02付)

その他の記事( 市町村)

札幌市運動部活動アスリート派遣 8月からも可能に 卓球追加 新チームのニーズ対応

 札幌市スポーツ局は運動部活動アスリート派遣事業について、本年度は従来の5月からの派遣に加え、8月からの派遣も行う。3年生が引退した新チームから指導を求める声が多いことを受け実施するもの。派...

(2020-04-06)  全て読む

栗山町2年度教育行政執行方針 小中一貫した外国語指導 ふるさとキャリア教育充実

栗山町教委南條宏  【岩見沢発】栗山町教委の南條宏教育長は令和2年度教育行政執行方針で、小中の一貫した外国語教育の実施や論理的思考を育むプログラミング教育の導入をはじめ、学校と家庭が連携して家庭学習に取り組む...

(2020-04-06)  全て読む

池田町2年度教育行政執行方針 外国語活動に中学教員 ICT活用し論理的思考力

池田町教委加賀学  【帯広発】池田町教委の加賀学教育長は令和2年度教育行政執行方針で、小学校の外国語活動などの充実を図るため、中学校教員や外国語指導助手による英語授業の実施等を通じ小学校教員の指導力向上を図る...

(2020-04-06)  全て読む

小中連携一貫教育モデル校区事業 指導の一貫性を確保 第1期最終報告 千歳市教委

 千歳市教委は、小中連携・一貫教育調査研究実践モデル校区指定事業第1期指定最終報告書を作成した。青葉中学校区と東千歳中学校区の2年間の調査研究をまとめたもの。成果として、9年間の目指す子ども...

(2020-04-03)  全て読む

壮瞥町2年度教育行政執行方針 外国語活動へALT配置 小・中学校の連携一層充実

壮瞥町教委谷坂常年  【室蘭発】壮瞥町教委の谷坂常年教育長は令和2年度教育行政執行方針で、小学校3年生からの外国語活動の実施に伴い、外国語指導助手の配置や中学校との連携によって必要な資質・能力を児童が確実に身に...

(2020-04-02)  全て読む

七飯町2年度教育行政執行方針 各校にタイムカード 1人1台端末機整備推進

七飯町教委與田敏樹  【函館発】七飯町教委の與田敏樹教育長は令和2年度教育行政執行方針において、教員の働き方改革推進に向けて、各学校にタイムカードを導入し、教職員の勤務時間の適正把握を図っていくほか、勤務時間外...

(2020-04-02)  全て読む

湧別町2年度教育行政執行方針 学校力向上事業推進へ 指導室設置し体制強化

湧別町教委阿部勉  【網走発】湧別町教委の阿部勉教育長は令和2年度教育行政執行方針で、新たに湧別町型学校力向上事業を展開し、「確かな学力を育む主体的・対話的な国語の授業の創造」をテーマに公開授業や研修を通して...

(2020-04-02)  全て読む

石狩市1定補正予算 教育費2・9億追加 ICT環境を整備

 石狩市は、3月24日の第1回定例市議会本会議で補正予算案を可決した。  一般会計は3億2279万円の追加補正で、補正後の総額は288億232万円となった。  教育費は、2億9200万円...

(2020-04-02)  全て読む

プログラミング教育の系統表作成 石狩市教委

 石狩市教委は、プログラミング教育の系統表「中学校の技術分野と小学校におけるプログラミング教育との系統性」を作成した。  小学校のプログラミング教育と中学校の技術分野との系統性について明ら...

(2020-04-02)  全て読む

2年度ネット利用教育啓発事業 全市立小・中に映像教材 教員向け研修も 札幌市教委

 札幌市教委は本年度、インターネット利用にかかる教育啓発事業で、すべての市立小・中学校に児童生徒用と保護者用の映像教材を配布する。夏休み前までに映像教材を作成し、指導に役立ててもらう。また、...

(2020-04-02)  全て読む