道教委・佐藤教育長が急逝 遠隔教育推進などに尽力 後任人事は4月臨時議会で(道・道教委 2020-04-07付)
道教委・佐藤嘉大教育長
道教委の佐藤嘉大教育長が4日、循環器不全によって死去した。鈴木直道知事は同日、遠隔教育の充実など本道における教育行政の推進に尽力した佐藤教育長の功績を振り返り「言葉を失うほど驚き、深い悲しみを覚える」と悼んだ。当面、教育長の職務は、教育長職務代行者の末岡裕文委員が代行し、道は4月の臨時道議会で後任の人事案を提出する見通し。
佐藤教育長は平成30年6月に就任。在任中、大学間の包括連携協定の推進や道立高校の遠隔授業の配信機能集中化、校長の庁内公募制などの施策を推進した。
新型コロナウイルス感染症への対応では、全国に先駆けた一斉臨時休業や分散登校の実施など対応に奔走。3日の道感染症対策会議第3回本部会議にも出席し、札幌圏を中心とする高校における時差通学の実施など、学校再開や今後の対応について報告した。
3日、道庁から帰宅。4日未明に体調不良を訴え、搬送先の病院で死去した。
鈴木知事は4日、佐藤教育長逝去に対するコメントを発表。「本道の子どもたちのことを第一に考えて教育行政の推進に取り組み、新型コロナウイルス対策においても一斉休校や分散登校の実施など陣頭指揮を執ってもらった」と振り返り、「言葉を失うほど驚き、深い悲しみを覚える」と悼んだ。
道教委も4日、「故人の遺志を引き継ぎ、本道教育のさらなる充実に向け、全力で取り組んでいく」とのコメントを発表した。
教育長の職務は当面の間、職務代行者第1順位の末岡委員が担当。道は4月開会予定の臨時道議会で後任の人事案を提出するもよう。
◆教育関係者がコメント
佐藤教育長の突然の訃報を悼むコメントが教育関係団体などから寄せられた。
▼道小学校長会・道中学校長会
学校現場にもよく足を運んでいただき、実情に応じた教育行政の推進に尽力いただいたことに心から感謝申し上げる。このたびの突然の訃報に接し、ご冥福をお祈りする。
▼道高校長協会
常にリーダーシップを発揮し、北海道の子どもたちを第一に考えて指揮をとっていただいた。大変心強く信頼できる方だった。佐藤教育長の教育に対する遺志を受け継いで、北海道の子どもたちのために学校経営にまい進していきたい。ご冥福をお祈りする。
▼道特別支援学校長会
本道の特別支援教育について、いつも温かく見守り、丁寧に対応していただいた。特別支援学校の開校等でも大変お世話になり、特に札幌聾学校の創立70周年では手話を交えてあいさつをいただいた。野田聖子総務大臣の来校や全国の教育長会議で札幌視覚支援学校の視察があったときも丁寧に対応していただき、大変感謝している。ご冥福をお祈りする。
▼鶴羽佳子元道教委委員
判断力、決断力に優れ、強力なリーダーシップを発揮して陣頭指揮を執っていたことが印象的だった。ご冥福をお祈りする。佐藤教育長につくっていただいた道を後進の人たちが新しく築いていってほしい。今は進むしかない。絶対乗り越えられると信じている。
(道・道教委 2020-04-07付)
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