理セン 元年度移動教室アンケート 体験通し楽しさ実感 「理科が好きに」98・8%(道・道教委 2020-04-07付)
道立教育研究所附属理科教育センターは、令和元年度移動理科教室アンケート結果をまとめた。9管内43校で実施し、アンケートには児童生徒2046人、教員218人が回答。「楽しかった」「理科が好きになった」と回答した児童生徒はともに98・8%にのぼり、実際に体験することによって理科の楽しさを実感する感想が挙がった。元年度は参加校の教育課程との関連を図るようプログラムを改善しており、2年度も「学校における理科の学習がより充実するよう、効果的な観察実験を行う」としている。
移動理科教室は、自然科学に対する関心を一層高め、科学的な能力などの育成を図ることを目的として昭和46年から実施。所員がセンター所有の科学設備展示自動車(=サイエンスカー)で各地の小・中学校、特別支援学校を訪問し、児童生徒を対象に理科の観察・実験を行っている。
元年度は搭載機器を活用した学習や3D防災シアターを軸に、新たに学校の授業を補完する観察・実験と科学体験を用意し、学校の要望に応じて実施した。
観察・実験では、ビー玉万華鏡づくり、電気の利用に関するものづくり、動物のからだのつくりと働きに関するモデルづくりなど領域・対象学年に合わせて13種類用意。
科学体験では、「水晶標本をつくろう」「水ロケットをとばそう」など、半日・一日日程用それぞれに3種類用意した。
昨年5~10月に、空知4校(384人)、石狩3校(156人)、胆振4校(260人)、上川5校(327人)、宗谷5校(204人)、オホーツク7校(188人)、根室1校(70人)、釧路4校(143人)、後志10校(314人)の計9管内43校、児童生徒2046人が参加。
児童生徒を対象としたアンケートでは、①移動理科教室は楽しかったか②「もっと知りたい」と思ったか③発見や不思議はあったか④理科が好きになったか―の4項目について質問。肯定的な回答の割合は①の質問で98・8%、②の質問で94・6%、③で94・1%、④の質問は98・8%となった。
記述からは「インターネットやテレビで見たことはあったが、実際に体験したのは初めてで驚いた」「体験したことを参考に勉強や自由研究に取り組みたい」など、体験によって理科の楽しさを実感する声が挙がった。
参加した教員218人のアンケートも集計。①日程は適当であったか②子どもたちの理科への興味・関心を高める内容であったか③子どもたちの科学的な能力などの育成に役立つ内容であったか④参考となる指導方法があったか⑤学校の教育活動の推進に役立つものだと思うか⑥今後も応募したいと思うか―の各質問について、肯定的な回答をした割合は①で96・2%、②で99・1%、③で94・5%、④で98・1%、⑤で96・3%、⑥で95・8%だった。
教師からは「大変ためになる時間。予想のもたせ方、指示の出し方などを参考にしたい」「インターネットの情報だけでなく、実際に触って体験して、という言葉が心に残った」などの声が。行った観察実験をもとに校内研修を開き、理科の指導方法について研修する学校もあったという。
センターは、2年度も「教育課程との関連をより重視し、学校における理科の学習がより充実できるよう、綿密に実施校と打ち合わせを行って効果的な観察実験を行う」としている。
(道・道教委 2020-04-07付)
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