函館市北中　オンデマンド授業開始　５教科の単元内容解説　教諭が編集　順次投稿へ

（コロナウイルス関連 2020-05-13付）

動画は５～８分程度の長さで理解しやすいよう配慮

　【函館発】函館市立北中学校（奥崎敏之校長）は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う臨時休業中の学習支援策として、クラウドサービスと動画共有サービスなどを活用したオンデマンド授業を開始した。動画は各教諭が撮影・編集。国語・社会・数学・理科・英語の単元内容を解説したものを順次公開しており、今後も継続して投稿していく。

　オンデマンド授業は、新型コロナウイルス感染拡大による臨時休業への対応策として、生徒が学びを深めるとともに、学業に対する不安感の解消を目的に実施を決定。

　改正著作権法による授業目的公衆送信補償金制度が施行となり、学校の設置者が文化庁の指定する権利者団体に補償金を支払うことで、教科書などの著作物をオンライン・オンデマンド授業で使用することができるようになった。

　同校は、休業前にインターネット環境やスマートフォン・タブレットの所有について調査。８～９割の生徒が授業の動画を視聴できることが分かった。

　４月３０日から、同校では教育機関向けクラウド型サービスedumapを活用したホームページ運営のほか、奥崎校長が所有する個人サーバーと動画共有サイトYouＴubeによるオンデマンド授業がスタート。

　動画は、ホームページから奥崎校長のサーバーを経由することで視聴が可能。現在は、国語・社会・数学・理科・英語の５教科を各教諭が撮影・編集して公開しており、要点や解説をまとめることで、５～８分程度の長さで理解しやすいよう配慮した。

　視聴環境がない生徒には、動画をまとめたDVDを提供したりパソコンを貸し出したりすることで対応。

　また、各教職員からメッセージなどもホームページで公開することで、不安感の解消などに努めている。

　奥崎校長は「臨時休業がいつまでになるか分からず、不安な部分もあると思うが、心を少しでも前に向けて新しい部分を学んでほしい」と期待。

　また、今回の取組を通して「不登校の生徒に対する学習支援策としても有用。今後も継続して取り組んでいきたい」と話している。

(コロナウイルス関連 2020-05-13付)