東川町の大学等進学助成金　本年度は１２万円上乗せ　新型コロナで緊急対策

（コロナウイルス関連 2020-05-19付）

　【旭川発】東川町は本年度、大学進学の申請があった１年生２３人に対して奨学金助成金５０万円に加え、新型コロナウイルス感染症生活等緊急支援助成金１２万円を上乗せし一時金として交付した。１５日に町役場で交付式が行われ、松岡市郎町長は一人ひとりに助成金を手渡し激励した。

　町は、平成２９年度から独自に、東京の建設業者㈱ホクリクからの企業版ふるさと納税を原資とした助成金制度を実施。同社の野口研二社長の町内の学生を応援したいという思いから、給付型の奨学金として交付している。

　大学のほか、短大や高専、町内の専門学校なども対象。２年次以降の学生に対しても交付している。支給額は、１年次が国内大学・短大等５０万円、海外大学７０万円。２年次以降は、自宅外通学４万円、自宅通学１万円を、２ヵ月ごとに分割支給している。

　今回、新型コロナウイル感染症の全国的な流行を受け、臨時対策として１２万円上乗せを決めた。事業所の休業によって学生のアルバイト先確保が困難になっていることから、特例措置とした。

　１５日には、松岡町長や市川直樹副町長、杉山昌次教育長などが出席し、本年度入学申請のあった大学１年生２３人を対象に交付式を執り行った。

　松岡町長が一人ひとりに５０万円と１２万円の計６２万円を手渡し、「頑張って」とエールを送った。

　道教育大学旭川校１年の学生は「生徒から信頼されるような教師になれるよう頑張りたい」と述べ、有効に活用することを約束した。

　学生本人に代わって交付金を受け取った保護者もおり、「コロナの関係で帰って来ることができない中、それでも一生懸命頑張っている。その中で、交付金をいただけるのはとても心強い」と謝意を示した。

　市川副町長は「途中で夢をあきらめることがないよう、４年間通して目標達成を目指してほしい」と述べた。

　杉山教育長は「立派な個人として、地域を担う人材として、優れた人格をもって社会に出ていけるよう頑張ってほしい」と期待を寄せた。

(コロナウイルス関連 2020-05-19付)