札幌市教委 全校にZoom導入 学習・健康状態を確認 29日まで 1校2回程度
(コロナウイルス関連 2020-05-20付)

 札幌市教委は、各校で子どもの学習状況や健康状態の確認ができるよう、オンライン会議システムZoomを導入する。市立幼稚園、小・中・高校、特別支援学校、中等教育学校が対象。システムの活用期間は、きょう20日から29日までで、1校当たり期間中2回程度の活用が可能となる。

 市教委は、新型コロナウイルス感染症拡大防止に伴う5月末までの臨時休業期間中、全市立幼稚園・学校に電話での児童生徒の学習状況および幼児児童生徒の心身の状況の把握を求めている。

 在宅期間が大幅に延長することに伴う児童虐待のリスクを踏まえ、特に心配な幼児児童生徒については、定期的に電話などで状況を確認するほか、連絡が取れない幼児児童生徒についてはマスクの着用など感染症対策を徹底した上で、必要に応じて家庭訪問をするなど、状況をより丁寧に把握することを求めてきた。

 きょう20日から29日までの期間、子どもの状況把握として連絡手段の一助にオンライン会議システムZoomを導入。市教委は各校がシステムを活用できる曜日を区ごとに指定し、利用端末は各校1、2台、1回15分程度で、児童生徒の1回当たりの参加人数も10人程度とするよう求めた。29日までに1校当たり2回程度の活用が可能となる。

 14日には円山小学校で6年生を対象に、15日には西野中学校で3年生を対象にシステムを試行的に活用。

 円山小では、約8割の児童がシステムを活用して参加。越野宗丈教頭は「音声が途切れてしまうなどの課題もみられたが、児童からは“友人の顔を見られてうれしい”などの効果的な声もあった」と話していた。

 一方、西野中では7割の生徒が参加。10人から20人程度で2回から3回に分けて担任教諭が健康面や学習状況を確認した。

 タブレット、スマートフォン、パソコンなどの通信機器の活用割合はそれぞれ3分の1程度だった。

 原田格教頭は「生徒の顔が見られるほか、オンラインで家庭の様子も確認できることから、安全面での確認ができて効果的。今後、感染症対策として家庭訪問が実施できなかった場合も活用できるのではないか」「通信機器の操作では3年生がたけていると思い、実施したが、下級生では保護者がいなければ活用できない生徒もいるかもしれない」などと、試行実施の効果と課題について話していた。

(コロナウイルス関連 2020-05-20付)

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