花文字で「アリガトウ」　岩見沢農業高生が医療従事者へ

（コロナウイルス関連 2020-05-21付）

約８００株の花で感謝の気持ちを伝えた

　【岩見沢発】岩見沢農業高校（鎌田一宏校長）は１５日から、同校敷地内で岩見沢市立総合病院へ向けて花文字で「アリガトウ」のメッセージを送っている。最前線で新型コロナウイルス感染症の対応に当たる医療関係者に感謝の気持ちを伝えるもの。同校生活科学科の生徒らが、ことし２月から育ててきた花を使用し、１ヵ月程度設置する予定。

　取組は、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、多忙化する医療現場に感謝の気持ちを表すことが目的。毎年、同校が花苗などを販売するグリーンフェアが中止となったことから「自分たちが育てた花を使って何かできないか」という生活科学科の生徒の発案がきっかけとなり、国道を挟んで向かい側の市立総合病院から見えやすい位置にある同校正門から校舎までの通路に花文字を設置することとした。

　１５日は臨時休業中だったため、教員らがベゴニア、ロベリア、マリーゴールドなど約８００株を設置。ドローンを用いて上空からの眺めを確認するなどして作業を進め、「アリガトウ」の言葉と病院を表す地図記号を５色の花で彩りメッセージを送った。

　分散登校で１８日に花文字を目の当たりにした同科の３年生は、感染症の影響でグリーンフェアが中止となったことで「活用する機会がなかった花を使って、医療関係者の力になれたらと思った。元気が届けばうれしい」と話していた。

　鎌田校長は、「農業高校ならではの材料を使い、特性を生かした取組。少しでも癒しになれば」と述べた。

　メッセージは、花をプランターに植え替えるなど工夫し、１ヵ月程度設置することとしている。

(コロナウイルス関連 2020-05-21付)