根室管内５市町のＩＣＴ整備状況　校内ＬＡＮ　根室で１３校　端末１人１台も導入進む

（市町村 2020-06-01付）

　【釧路発】根室管内５市町におけるＧＩＧＡスクール構想加速化における整備計画がまとまった。１人１台タブレット端末の整備については、管内２市町で３分の１の整備を完了。校内ＬＡＮの整備について、根室市では、市内１４校のうち１３校で整備が完了。中標津町と標津町では、町内の一部の地区で通信環境を整えることも検討している。

　根室市は、１人１台タブレット端末について、令和元年３月に児童１８１人と生徒３４０人分の計５４３台分を補正予算として計上。市内の児童生徒３人に１台程度となる。残る３分の２となる１０８９人分の整備費用は、６月開会予定の定例市議会に計上予定。

　貧困家庭へのWi―Fiタブレット端末の整備には、就学援助などの対象となる人数３３０台分を導入予定。６月の定例市議会に、GIGAスクール構想関連費として約１億２２５９万円を盛り込む見通し。

　校内LANの整備については元年度の当初予算で計上しており、市内１３校で整備が完了した。本年度新設校１校分のネットワーク環境整備は元年度３月の補正予算に計上し、現時点で着手している。

　Wi―Fi環境の整っていない家庭への端末の貸与については、現時点で各家庭にアンケート調査を実施中。結果を踏まえ、今後の導入に向けて検討を進めていく。

　別海町は、児童生徒分と教職員分、予備用の端末など約１４００～１５００台の端末費用を６月以降の町議会に計上する見通し。

　校内ＬＡＮの整備については、元年度３月の補正予算で可決。現時点では調査設計中で、夏以降にも校内ネットワーク環境整備に向けて工事を進めていく。

　中標津町は、９月までの定例町議会または臨時町議会に、児童生徒数１９９５人のうちの３分の２程度となる１３６１台分の整備費を計上する予定。残る３分の１についても、早急に整備に向けた動きを進めていく考え。

　校内LANの整備や町内のネットワーク環境の整備なども検討。各家庭へのWi―Fiモバイルルーター端末の貸し出しについては、現段階で家庭へのネットワーク環境のアンケートを実施中。回答状況を踏まえて検討していく。

　標津町は、児童生徒３８１人のうち３分の１を、元年度補正予算を２年度に繰り越して予算化した。残る３分の２程度の台数分を、第２回定例会以降の議会で計上する予定で、年度内の導入を目指す。

　通信環境の整っていない家庭へのWi―Fiルーター貸与など通信環境の整備について検討するほか、一部の地区はADSL回線であることから、公民館や学校などを活用することも視野に入れ、町の通信環境を整えていく。

　羅臼町は、第２回定例会以降の町議会で全児童生徒３６４人分のタブレット端末整備費として約４０００万円を計上する予定。校内LANの整備と就学援助の対象となる家庭へのWi―Fi端末の貸与についても予算計上する方針。

　インターネット環境のない家庭へのWi―Fi端末の貸与については、各校で実施しているアンケート調査の結果を踏まえ、今後導入を検討している。

(市町村 2020-06-01付)