新生活様式踏まえた音楽科 鑑賞分野の指導例示す 北音教札幌支部が資料(コロナウイルス関連 2020-06-24付)
道音楽教育連盟(=北音教)札幌支部(髙安敦子支部長)は、資料『“新しい生活様式”を踏まえた音楽科の学習指導について(小学校および中学校)』『“新しい生活様式”を踏まえた音楽科の学習指導実践例~鑑賞編』を作成した。新型コロナウイルス感染拡大防止を踏まえ、小学校の音楽の授業で今までと同様に取り組むことのできる鑑賞分野について指導例などを示したもの。教材曲の変化を児童に気付かせる指導展開例を示すなど、授業の参考資料としている。
札幌市教委は5月26日、市における教育のガイドラインを発出。市内の感染レベルは当分の間レベル2に該当するものであることなどから、音楽科については「室内で児童生徒が近距離で行う合唱およびリコーダーや鍵盤ハーモニカなどの管楽器演奏」がリスクの高い活動として挙がっている。
札幌支部は、ガイドラインを踏まえて資料を作成。小学校における学習指導方法では、楽器、マレット(ばち)の消毒など音楽室の環境のほか、大きな歌声や楽器の音量を求めるのではなく、きれいな歌声や音色、正しい音程を目指すよう児童へ促すことなど、児童への指導等を示している。
小学校は担任教諭が音楽も指導していることから、感染リスクを下げた上で取り組むことのできる鑑賞の授業における参考資料としているほか、新任教諭にとって手立てとなるように編集した。
学習指導実践例では1~6学年の鑑賞授業に指導展開例を提示。
曲の音色や強弱の変化などをくみ取ることを目的とした1年生の授業では「紙人形を用いて曲調の変化から感じ取ったことなどが分かるよう整理して板書する」など、音楽の楽しさを見いだし、味わいながら鑑賞させることで思考力・判断力・表現力を養うとしている。
それぞれの学年において、児童が曲想の変化に気付くことができるような板書例なども記載している。
中学校の新しい生活様式を踏まえた音楽科の学習指導については、「1学級を2室に分け、同時に指導する」「できるだけ個人の教具を使用し、生徒同士の貸し借りはしない」などと記載。
鑑賞活動を行う上での留意点では、「音楽を聴いて想像したことについて発表したり、鑑賞した曲についての批評文を書いたりする活動を行う」「生徒のワークシートを交換させたり、教師が生徒の記述内容を紹介したりして、互いに共有することなどを積極的に取り入れ、協働的な学びについても工夫する」などとしている。
(コロナウイルス関連 2020-06-24付)
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