道教委　２年度１日防災学校　前年度の３倍　２６３校で　全市町村での実施目指す

（道・道教委 2020-07-01付）

　道教委は本年度、１日防災学校を前年度の約３倍となる１４８市町村、２６３校での実施を計画している。本年度から事業の実施主体を道から道教委に移管し、教育局・学校間の円滑な連携と効率的な事業の実施を図る。今後、道内の全市町村で１日防災学校の実施を目指す。６月３０日の２定道議会予算特別委員会第２分科会で、佐々木大介委員（自民党・道民会議）の質問に答えた。

　１日防災学校は、防災教育の普及促進を図るため、道・道教委、市町村、学校、防災機関が連携・協力して取り組むもの。

　平成２９年度に札幌市立北郷小学校で試行。３０年度は１４管内の３３市町村４３校、令和元年度は５４市町村７７校で実施した。

　学校においては、児童生徒の防災意識を高める学習の機会として、防災教育に関する授業や体験活動を実施。授業は教員が中心となって行い、防災に関する専門的な事項に関しては、防災関係機関等の協力を得て実施している。

　避難所運営ゲームＨＵＧ北海道版（Ｄｏはぐ）や防災カルタの活用、炊き出し訓練、新聞紙スリッパの製作など、様々な防災教育コンテンツを活用する。

　これまで、道の危機対策局が道教委と連携して実施してきたが、新学習指導要領ですべての学校で防災教育を推進することが示されたことから、本年度から事業の実施主体を道教委に移管。教育局と学校間のスムーズな連携を図り、効率的に実施する。

　本年度の１日防災学校は市町村数、学校数ともに前年度の約３倍となる１４８市町村、２６３校で計画。内訳は、小学校１７３校、中学校８８校、義務教育学校２校で、７月以降、各学校で順次取り組む。７月中にも各学校の実施スケジュールをまとめる見通し。

　道教委は今後、道と連携して取組を加速し、すべての市町村で１日防災学校の実施を目指すとしている。阿部正幸総務課長は「“まさかは必ず起こる”という考えを伝え、子どもたちの生き抜く力を育んでいきたい」と期待する。

(道・道教委 2020-07-01付)