ウポポイ開業記念式典　「アイヌの尊厳　次世代に」菅長官　「多様な文化発展へ」萩生田大臣

（道・道教委 2020-07-14付）

１７０人が待望のオープンを祝った

　【室蘭発】民族共生象徴空間（愛称・ウポポイ）の開業記念式典が１１日、白老町の現地で開かれた。アイヌ政策推進本部長でもある菅義偉内閣官房長官、萩生田光一文部科学大臣、青木一彦国土交通副大臣ら関係者約１７０人が出席。アイヌ文化復興・創造の拠点の誕生を祝った。あいさつに立った菅官房長官は、次世代に継承する極めて重要な施設との認識を示した。

　ウポポイは、アイヌ文化の復興に関する中核的な役割を担う施設。国内初となるアイヌを題材とした国立博物館、体験型フィールドミュージアムとなる国立民族共生公園、尊厳ある慰霊を実現する慰霊施設などで構成している。

　当初、４月２４日としていた開業日は、新型コロナウイルス感染症拡大防止によって延期となっていたが、今月１２日に待望の開業を迎えた。

　１１日に開かれた開業記念式典で菅官房長官は、ウポポイについて「アイヌの名誉や尊厳を保持し、次世代に継承する極めて重要な施設となる。国内外から一人でも多く訪れてもらえるよう、引き続き魅力向上に努めていきたい」と話した。

　萩生田文部科学大臣は「子どもたちが、自然と共存してきたアイヌ文化にふれることで、多様な文化の発展につながる」と期待を込めた。

　来賓として出席した鈴木直道知事は「オール北海道でウポポイの魅力を発信していきたい」と強調した。

　このあと、アイヌの古式舞踊が披露され式典を盛り上げた。

(道・道教委 2020-07-14付)