道研 “未来の教育”の在り方 遠隔授業など4研究推進 教育データを効果的に収集(道・道教委 2020-07-15付)
道立教育研究所は、本年度から3ヵ年計画で取り組むプロジェクト研究「“未来の教育”の在り方に関する研究」の内容を明らかにした。遠隔授業、教員研修、キャリア教育、ICT環境の整備の4研究を推進。小規模校における遠隔システムを活用した合同授業の実践・検証、ICTを活用した授業づくりアーカイブ(仮称)の公開、クラウドを活用した教育データの効果的な収集・活用に向けた基礎研究など、先端技術を活用した取組を推進する。
研究は、先端技術を活用して地域格差の少ない公正に個別最適化された学びを実現し、蓄積された学びの記録を振り返りながら、児童生徒が新たな学びに向かい、社会や自らの将来を創造することが目的。
研究内容は、①遠隔授業②教員研修③キャリア教育④ICT環境の整備―の4点。
①では、道内の小規模校に研究協力校として依頼し、遠隔システムを活用した合同授業を実践・検証する。
協力校は徐々に増やし、遠隔合同授業の実施に関する数多くの課題や困り感を把握・分析。タイプ別の支援プランを作成し、各校が円滑に遠隔合同授業を行えるよう支援する。
最終的には、学校が遠隔合同授業を行える状態を構築し、少子化・人口減少社会に対応した学校教育の実現を目指す。
遠隔合同授業の円滑な実施や内容等の改善・充実に資するよう、東神楽町、占冠村、福島県富岡町、道研のネットワーク会議(仮称)を定期的に開催。実践した遠隔合同授業は、道内の事例として道研のホームページで随時公開する。
②では、道研の研修講座において、受講者1人1台端末の活用の場面や効果を検討し、本年度の研修講座で試行実施する。教育の情報化に対応した小・中・高の各教科の指導計画や高校の授業モデルを作成し、ICTを活用した授業づくりアーカイブ(仮称)として、道研ホームページで公開する。
また、双方向の遠隔配信による観察・実験の効果的な研修方法を開発し、教職員間のネットワークを構築し、広域性を踏まえた理科教育の充実を目指す。
③では、令和2年度から段階的に道内のキャリア教育の現状を把握するとともに、キャリア・パスポートに関する道内の先進事例を収集。
このほか、児童生徒が自己の生き方をみつめ成長を実感できるキャリア・パスポートの効果的な活用や意義について理論研究を行う。
最終的には、eポートフォリオとの関連を図ったキャリア・パスポートの活用について検討する。
④では、クラウドを活用した教育データの効果的な収集・活用の在り方について基礎研究を行うほか、大学や研究協力校と連携した学びのデータに関する調査研究等を実施。各学校がICT環境を整備する。
(道・道教委 2020-07-15付)
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