愛情と気遣い　学校経営の要　校長会長インタビュー　旭川市小学校長会　橋本 彰　会長第１０回

（関係団体 2020-07-14付）

―就任に当たっての抱負

本校長会は本年度１８人の新会員を迎え、総勢５２人でスタートした。

　いまだ例年どおりの組織運営には至っていないが、本会５８年の歴史を重く受け止め、今後も会員の皆さんはもとより、関係するすべての皆さんの理解と支援をいただきながら、本会の目的である「職能向上」「本市教育の振興」に全力を尽くす覚悟である。

―旭川市の教育の特色

　本市においては，第１・２学年の３２人以下や第３・４学年の３７人以下の学級編制、外国語活動サポーターの派遣や特別支援教育補助指導員の配置、校務支援システムの拡充など、手厚い教育施策が進められている。

　また、旭川市教育研究会を基盤とした各教科の研究や、今日的な教育課題の解決に資する学校単位での実践研究が熱心に進められている。毎年のように全国・全道規模の研究大会が開催されるなど、子どもたちの未来を支える先生方の意欲的な取組は本市教育の大きな特色といえる。

―旭川市の教育課題と対応

　１点目は、生きる力を確実に育む教育の推進である。

　子どもたちが、これからの社会の急激な変化に対応できるよう、学力・体力の向上はもとより、いじめの根絶や不登校への対応、危機管理の徹底等について、積極的に取り組むことが必要である。特に、学力・体力の向上の取組、ＩＣＴの活用については、市内の各小学校の好事例を共有化する取組が必要だと考える。

２点目は、信頼と秩序に基づく学校づくりである。

　特に服務規律の徹底については、計画的な指導や研修だけではなく、職務上の面談、日常的な声かけや会話も重要であると考える。校長会としても信頼と秩序の一層の確立に向け、会員相互が情報交流できるよう場の確保に努めたい。

３点目は、地域と共にある学校づくりである。

　本市では、本年度をもってすべての学校に学校運営協議会が設置される。今後は実効化に向け、校長会が各地区・各学校の情報をコーディネートするなど、情報共有の場となるよう組織運営に努めたい。

―新型コロナウイルスに対応した校長会の取組

　市内各校においても、これまでに全く経験のない学校運営が強いられている。

　校長会も、会議、研修会等、例年どおりに開催できない状況が続いている。今後も影響が続くと思われるが、このような状況に直面している今こそ、組織力を高める機会であると考える。

全面実施となった学習指導要領の完遂、ＧＩＧＡスクール構想の実現、さらに働き方改革も実を挙げなくてはならない状況下であることを踏まえ、これまで以上に連携・協働を重視し、新しい学校の姿の創造に向けて校長がリーダーシップを発揮できるよう、様々な方法での情報収集と提供、共有に努めていきたい。

―教育信条

　「愛情」と「気遣い」が教育の要であり，学校経営，組織運営の要でもあると考える。

　はしもと・あきら

　昭和５９年道教育大旭川分校卒。平成２５年士別市立温根別小で校長採用となり、２８年旭川市立西御料地小校長、３０年旭川市立愛宕東小校長を経て、令和２年、現職の旭川市立朝日小校長。また、旭川市小学校長会長に就任した。この間、上川へき地複式教育連盟委員長、日本初等理科教育研究会および道小学校理科研究会の旭川支部長などを務めた。

　昭和３７年１月９日生まれ、５８歳。旭川市出身

(関係団体 2020-07-14付)