斜里町教委　家庭の通信環境調査　ネット利用可　９９・９％　スマホ最多　結果受け整備検討

（市町村 2020-07-16付）

家庭の通信環境調査結果（クリックすると拡大表示されます）

　【網走発】斜里町教委は、家庭における通信環境調査の結果をまとめた。回答を得たうち９９・９％の児童生徒が、家庭でメールの送受信や動画視聴など、インターネット利用が可能なことが明らかになった。利用可能端末は、スマートフォンが最多だった。結果を受けて町教委は「児童生徒の１人１台端末整備も含め、今後のＩＣＴ環境整備に向けて方策を考えていきたい」としている。

　新型コロナウイルス感染症拡大によって各学校の臨時休業が長期化したことを受け、学習支援の方策としてＩＣＴ機器を活用したオンライン学習などの取組の重要性が高まっている。

　そうした状況を踏まえ、町教委は今後のＩＣＴ機器を活用した学習等の整備にかかる基礎資料とするため、各家庭におけるＩＣＴ機器や通信環境の整備状況を調査することとした。

　５月中旬から６月下旬、すべての町立学校に在籍している児童生徒８４０人を対象に、保護者の協力を得て実施。９５・８％に当たる８０４人から回答を得た。

　家庭でのネット利用については、９９・９％の８０４人が「できる」と回答。回線の種類は、光回線が６０４人と最も多かった。

　一方、スマートフォンなど携帯端末専用のＬＴＥ回線のみ利用できる家庭の児童生徒が４９人おり、町教委はそうした家庭への支援の必要性を示している。

　ネット利用が可能な端末については、スマートフォンが最多で、保護者と児童生徒合わせて９２２人が利用。児童生徒では、ゲーム機の３４２人が最も多かった。

　また、スマートフォンとタブレットＰＣの両方を利用している児童生徒が３５人いる一方、回線は整備されているものの、自分用の端末がない児童生徒が７３人に上っている。

　学校ホームページの閲覧は、８０５人すべてが「できる」と回答した。

　ホームページに掲載されている文書データの印刷は、「できる」と回答した児童生徒が４８６人、「できない」と回答した児童生徒が３０５人だった。町教委は「家庭学習課題などを紙に印刷して取り組んでもらうか、データのままやり取りするか検討の余地がある」としている。

(市町村 2020-07-16付)