札幌市教委 市立幼稚園の在り方 連携密にし情報発信を 研究園教員が初の意見交流会
(市町村 2020-07-14付)

方針研究実践園教員意見交流会
市立幼稚園などから87人が参加した

 札幌市教委は9日、市内のちえりあで市立幼稚園の今後の在り方に関する方針・研究実践園教員意見交流会を初開催した。先に策定した市立幼稚園の今後の在り方に関する方針における研究実践園の今後の役割や、取組の方向性などについて意見交流。実践園として、他の園が知りたい情報を踏まえて施策を推進する大切さや、実践園同士の連携を密にしながら情報を発信していく必要性を指摘する声などが上がった。

 市教委は5月、市全体で質の高い幼児教育を推進するため、今後の市立幼稚園の役割や機能に関する概ね10年間の計画として、今後の在り方に関する方針を策定。方針には、幼児教育の将来像の実現に向けた基本施策として、①時代に即した幼児教育の展開②札幌市の幼児教育の質の向上③特別支援教育の充実④幼保小連携の推進⑤家庭教育支援の充実―を示している。

 意見交流会は、方針の内容、幼児教育の将来像の実現に向けた施策に関して、意見交流し、研究実践園の今後の役割や取組について考えることがねらい。市立幼稚園・認定こども園の園長、教諭、養護教諭など合わせて87人が参加した。

 開会に当たり、野切卓幼児教育センター担当課長があいさつ。方針策定の経緯などを説明し、「今後も幼児教育センターと研究実践園が力を合わせ、一体となって方針に基づいた施策を展開していく」と協力を要請した。

 また、意見交流会が札幌市における幼児教育の将来像「つながる、広がる札幌市の幼児教育」の実現に向けた第一歩となるよう期待を寄せた。

 引き続き、松井泰子幼児教育企画・研修担当係長が方針内容を説明。方針の策定の趣旨や幼児教育を取り巻く状況、市立幼稚園の役割とこれまでの取組などを報告した。

 市が進める方向性として、「幼児教育施設間の連携を深める」「家庭や地域と幼児教育施設・小学校等との連携を強める」の2点を提示。

 また、各担当者が方針で掲げる基本施策についてそれぞれ解説した。

 このあと、幼保小連携、特別支援教育、家庭教育支援などのグループに分かれ、施策の4章に掲げる「札幌市の今後の幼児教育および市立幼稚園のビジョンと施策」について意見交換。参加者からは、「実践園として、他の園のニーズに合った情報を発信することが必要。他の園が知りたいことを踏まえて、今後施策を進めていくことが大切」「実践園同士の連携を密にし、今後より一層情報発信していくことが重要」などの意見が挙がった。

(市町村 2020-07-14付)

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