カルチャーナイト オンライン開催(道・道教委 2020-07-27付)
実行委員が動画を編集した
カルチャーナイト2020が17日、動画共有サイトYouTubeでオンライン開催された。新型コロナウイルス感染症の影響で、従来の参加者来場型は中止。公共施設、文化施設、企業施設から、それぞれの専門分野や特色を生かした80以上のプログラムを一斉配信した。
◆民俗楽器の演奏や知事らの言葉配信 知事公館で
知事公館では、鈴木直道知事と秋元克広札幌市長によるメッセージを配信した。
鈴木知事は「みんなでつくり上げたカルチャーナイトを楽しんでほしい」と呼びかけた。
秋元市長は新型コロナウイルス感染症の影響について、「みんなで元気に乗り越えていきたい」などと話した。
続いて、アイヌの民族楽器「トンコリ」とフィンランド楽器「カンテレ」の奏者によるユニット「ポロ」が知事公館を舞台にコンサートを開いたほか、山下哲也館長のガイドで知事公館の施設を紹介するなど、地域の魅力を発信した。
◆ラリック作品など数々の魅力を解説 近代美術館
道立近代美術館は、アートギャラリー北海道「ディマシオ美術館コレクション」展の作品の魅力を動画で紹介した。
展示は、①ルネ・ラリックのガラス作品②ジェラール・ディマシオの絵画―の2つで構成している。
①では、ラリック作品の特徴である造形表現を強調。グラスや花瓶など、実用的な作品も大胆に装飾し、華やかな彩りをみせている。ラリックが使用した印象的な素材として、ガラスの中にコバルトを混ぜたオパルセントガラスを紹介。光が反射する角度では青、透過する角度では黄色になり、オパールのような美しさをみせる。
②では、ディマシオの絵画を紹介。ディマシオはロンドン在住の画家。幻想的な画風で観覧者を見たこともない不思議な空間へと誘う。
フランス幻想絵画の鬼才と呼ばれるディマシオは「私が表現したい人物は時、時間、生活感を感じさせない」と語り、「題名をつけると見る人はたちまち現実の世界に引き戻され、個性と想像力が損なわれてしまう」との理由から作品はすべてタイトルがない。
動画では、これらの特色を分かりやすく解説した。
◆所蔵作品260点 動画で館内紹介 三岸好太郎美術館
三岸好太郎美術館は、動画で同館を紹介した。
同館は道知事公館庭園内にあり、約260点の三岸作品を所蔵している。
三岸は明治36年札幌に生誕。高校卒業後に画家を志ざし上京し、貧しさの傍ら独学で絵の勉強を続けた。三岸作品が放つ詩情や幻想はこの独学の中で生まれたとされる。
大正15年、三岸は中国へ渡航。中国で見たサーカスが道化シリーズを描くきっかけとなる。三岸の妻・節子は、道化シリーズについて「彼の孤独が、彼の底なしの虚無が、冷ややかに覗き見してはいまいか」と評している。
◆北海道の文学 クイズ交え解説 文学館
道立文学館は、常設展「北海道の文学」をクイズを交えながら紹介した。
同展では、直筆原稿や初版本、書簡、色紙、短冊、写真などを通して北の大地を舞台に展開された文学の多様な営みを知ることができる。
動画では、本道の文学史の始まりを告げる作家として有島武郎を紹介。同展では、小説『生まれ出づる悩み』のモデル・木田金次郎に有島が送った手紙のレプリカを展示しており、交友の一端をうかがうことができる。
続いて、明治期に本道を訪れた作家として国木田独歩、幸田露伴、岩野泡鳴、石川啄木を紹介。大正・昭和の本道ゆかりの作家として子母澤寛、小林多喜二、久保栄、伊藤整、長谷川海太郎の名を挙げた。
うち、長谷川海太郎については林不忘・谷譲次・牧逸馬の3つのペンネームをもち、傾向の異なる作品を描いたことを伝えた。
(道・道教委 2020-07-27付)
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