医療的ケアハンドブック改訂　実施体制ポイント等紹介　近く特センＨＰ公開　道教委

（道・道教委 2020-07-29付）

　道教委は、『医療的ケア実施のためのハンドブック（改訂版）』を作成した。医療的ケア児が安全に学校生活を送るため、学校における医療的ケアの例や実施体制のポイントを記載。近日中に道立特別支援教育センターのホームページに公開する予定で、医療的ケアの円滑な実施に向け、活用を呼びかけている。

　道教委は文部科学省の委託を受け、平成２９年度から３年間、高度な医療的ケア等に対応した校内支援体制充実事業を実施。本年度は道教委の単独事業とし、指導医を特別支援学校に派遣して医療的ケア実施体制の整備に関する助言を行っている。

　ハンドブックは、これまでの事業成果をまとめ、医療的ケア児が安全な環境のもとで充実した学校生活を送ることができるよう、学校における体制整備のポイントなどを示すもの。医療的ケアの例、学校の実施体制、実施手順や関係者間の連携の例などを示している。

　緊急時の対応では、マニュアル、連絡カード、検討シート、組織的な心のケアのポイントを記載。就学に向けた教育相談に関する検討シートなど学校で活用できる各種資料や、教員等が特定の医療的ケアを実施するための認定を受ける研修手順などを示した。

　道教委は、道立特別支援学校における医療的ケア実施体制の充実を図る指針とするとともに、市町村立小・中学校などにおける実施体制整備の参考となるよう期待している。近日中に道立特別支援教育センターホームページに公開する。

※キーワード「医療的ケア」＝たんの吸引、経管栄養、気管切開部の衛生管理など、学校や在宅等で日常的に行われる医行為。平成２４年度の制度改正によって、一定の研修を修了して都道府県知事に認定された教員が、認定特定行為業務従事者として、たんの吸引など特定の行為を実施することが可能となった。

(道・道教委 2020-07-29付)